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不都合な相手と話す技術 ―フィンランド式「対話力」入門
 
 

不都合な相手と話す技術 ―フィンランド式「対話力」入門 [単行本(ソフトカバー)]

北川 達夫
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

『週刊東洋経済』好評連載、待望の書籍化。フィンランド大使館員として長らく勤務した著者が、
国際コミュニケーションの見地からどう話すか、どう伝えるかのスキルを解説する。

内容(「BOOK」データベースより)

戦うコミュニケーションはもう古い、相手が対話に応じない場合、一方的に断定する相手との対話、フィンランドの対話型問題解決教育。日本人の「弱み」を「強み」に変える力。

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 252ページ
  • 出版社: 東洋経済新報社 (2010/9/23)
  • ISBN-10: 4492043950
  • ISBN-13: 978-4492043950
  • 発売日: 2010/9/23
  • 商品の寸法: 18.6 x 13 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By mokkun
異文化コミュニケーションが叫ばれる中、国際交流というレベルだけでなく、普通の市井の会話においても妥当する方策の紹介。
この本の価値を一言で述べるとするならば、対話「術」というより、対話「原則」、対話する際に念頭に置くべき事柄を事例と共に列挙することで、
応用範囲を広げていることであろう。しかし「術」も豊富に紹介されているので、原則とその具体的使用例を勉強できる点が素晴らしいと思う。

著者の主張は以下のようである。

対話とは、相手を攻撃するのではなく、相手を認めることを前提とし、互いに歩み寄りを目指すコミュニケーション
■伝えるさいの3原則
1 相手のことはわからない
2 わからないから対話する
3 自分の身の安全をはかる

なるほど、と思った点を以下にまとめる。

・無理してしゃべりすぎることはない
例:拒否する際に「No」と日本人ビジネスマンが言うが、これは実はきつい言い方。
・日本人が奥手なのは教育に問題
策:重要問題だけではなく、どうでもいいような問題に関しても意見を言えるように教えること。
・いつから意見を言わせる教育をするか
答:最初から。知識や理解がなくてもよい。しかしそうすると陳腐な意見の羅列になるかもしれないから、自分が知らない価値に対する畏れを持つように。
谷崎『文章読本』「感覚というものは、一定の練磨を経た後には、各人が同一の対象に対して同様に感じるように作られている」。
・相手の文化まで身につける必要はない
例:フィンランドでは墓場でデートすることをためらわない。
・理念と現実を峻別する
理念は理念として、事実ではないことを認識して使うなら、説得力を増す。
・正義の異なるものが歩み寄るには
価値観、発想、主張で双方の意見をレベル分けし、意見の異なるレベルでの妥協点を探る。
・互いの共通点を探る。
例:山を登ると気温が下がる派、上がる派の対立。しかし温度が変わる、という点に関しては共通。
・相手が対話してこない場合。
相手がどのような姿勢であれ、自分は語るべきことをかたり、共通点を認め、歩み寄ろうとするのが対話の精神。
・相対主義は危険
「みんな正しい」というのは、意見の正しさを判定する神様のポジションにいわば自分を置いていることになる。
・フィンランドの対話型問題解決教育
問題を解決したストーリーを聞かせて、問題と解決策を定義させ、次いで「なぜ」を発し分析。次いで解決策を評価し、それに基づいて代替案を考える。
・悪意の対話者の効用
国旗に対する盲目的な信仰を抱いている生徒たちに対し、なぜ、なぜと疑問をなげかけ、ついには、美しい国旗なら少しずつ切り分けてみんなで持った方が良いとする先生の発案に子どもたちが乗っていく。日ごろから自分の信念について思考しておくべき。
・教養のある人は「絶対・・・」とは言わない。しかし自分の内で絶対の規準は持っておくのだが。
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11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
グローバル化する時代において、価値観の違うもの同士の対話が必要である、
日本人同士でさえ、「言わずとも通じる」時代ではなくなってきた。
フィンランドの日本大使館で勤務され、その後も教育について研究してきた著者ならではの見解が
満載であり、大変興味深い本でした。

最近では日本でも意見を言わせる教育が重視されており、
効果的なものの言い方を身につけるとともに、どんなテーマでも論を展開できるようになることが目標とされているとのことです。
本書から学んだことは、平和、教育、政治といった高尚なテーマよりも、
身の回りのことをテーマにしたほうが、ずっと良い練習になる、ということでした。
(本書では「洗濯機」が例として挙げられています)

いくらシェイクスピアを理解し、聖書を読んだからといって、それは英国など限定的な文化を知っただけであり、
他の英語国の価値観を知ることにはならないし、価値観が根本的に違うことを前提に対話をしなければならないとのことです。

日本人は、ぺらぺら機関銃のようにしゃべるようになる必要はなく、
必要なときに必要なことを効果的に話せるようになれば良いのでは、という提案にも納得感がありました。

また、筆者が紹介していた見解として、
日本の中学生、高校生の段階から必要なことは、
1.自分で考え、すすんで行動し、リスクをとること。
2.プリンシプルを持つこと。
というのがありました。
特に、2.について、欧米の古典的なエリート教育では「自分の尊厳を傷つけるような発言や行動はしない」
というのが徹底されるそうです。たとえやせ我慢であっても、このプリンシプルに従うことを誇りに思うように教育したそうです。
これは武士道にも似ていますが、今の教育に欠けている、という指摘ももっともだと思いました。

また、筆者の指摘で首肯したのは、
「日本と欧米でただ違うだけなのに、それをみただけで自分が劣っていて直さなくちゃいけないと感じる日本人は少なくない」
ということです。私もその点、ずっと違和感を感じていただけに納得感がありました。
これを逆手にとって、欧米と日本が違うことだけをもって、
「日本もこうしなくちゃいけない」と説得しようとする知識人やメディアが少なくないから、
気をつけなくては、と思いました。

一方、本書を読んで、やや不満だったのは、
対話の大切さや、対話がどのようなものかは十分わかったのですが、
それを身につけるトレーニングはどのようなものかが、ほとんど分からなかったことです。
対話を重視している外国では、どのようなプログラムがあるのかなど、知りたかったです。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By atk81
北川先生の講演をお聞きする機会があったため、予習用にと
購入しました。
ちょうど、仕事で非常に理不尽な主張をする相手への対応に苦慮して
いた折でしたが、最高のタイミングでこの本に出会うことができまし
た。
真っ向から反論する前に、相手がそのように考えるに至った背景に
思いをめぐらせることができ、冷静に受け止めることができました。
よって、相手の人格や発想を否定するのではなく、発言が与える印象
を伝え、ミスコミュニケーションの原因を共有できたという実感が
あります。

本書で事例に挙げられる国際交流だけでなく、上司の要求への対応、
部下の育成、顧客のクレーム対応、男女間、友人間、家族間…
コミュニケーションの存在するあらゆる場面において共通する本質的
な問題が理解できると思います。
1つ1つの場面ごとの対応法を知るよりも、本質を理解できるため
何冊ものビジネス書を読むよりも血肉となるように思いました。
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