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不道徳な経済学──擁護できないものを擁護する (講談社プラスアルファ文庫)
 
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不道徳な経済学──擁護できないものを擁護する (講談社プラスアルファ文庫) [文庫]

ウォルター・ブロック , 橘 玲
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

サンデル教授の言う「自由」の意味がわかる作家・橘玲氏の超訳による話題作が待望の文庫化。話題沸騰の「ハーバード白熱教室」では理解できなかった本当の「自由と正義」の意味が、本書を読めばわかる!?

内容(「BOOK」データベースより)

全米に大論争を巻き起こしたベストセラーを人気作家・橘玲が超訳!奇想天外かつ強烈な説得力で、売春婦、シャブ中、悪徳警察官等々、これまで「不道徳」とののしられ、蔑まれてきた人々の「正義」と「自由」を徹底的に擁護する。薄っぺらな常識、道徳観はことごとく吹っ飛び、今日から彼らこそ、あなたの「ヒーロー」になる。閉塞ニッポンを打ち破る驚異のリバタリアン・ワールド。ノーベル経済学賞受賞フリードリヒ・フォン・ハイエク推薦。

登録情報

  • 文庫: 320ページ
  • 出版社: 講談社 (2011/2/22)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062814145
  • ISBN-13: 978-4062814140
  • 発売日: 2011/2/22
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By vivi
形式:文庫
 「麻薬密売人は咎められるべきではない」「吝嗇家は間違っていない」「悪徳警察官は正しい」といった内容をリバタリアニズムの観点から捉えてみた本である.ホットなところでいえば,大震災において「寄付を会社で募る」「経済活動は自粛しないほうがいい」ことの是非についても議論が深まるだろう.リバタリアニズムの良い紹介本といえるが,”Aではない,よってBである”というような1か0かの極端な著述が多く,反論の考察があまりないため,敢えて擁護しているとはいえ,リバタリアニズムの賛同者を増やすとは言い難いように思える.ハイエクがいうように「まいったな,あんたが正しいよ」と本当に思う人は稀であろう.”マジメに”議論したければ,冒頭でも触れられているマイケル・サンデルの本の方が良い.
 ハードカバー版にあるかどうかは不明だが,訳者,橘玲が冒頭の「はじめてのリバタリアニズム」で全体をざっと解説している.彼の自己啓発本を読んで敬遠する人がいるかもしれないが,非常によくまとまっており,これだけでも値段分の価値はあると思える.また本編自体は70年代のもので訳者が現代風に脚色しているが,大筋で内容が変わるところは無いと思われる.
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
以前「不道徳教育」としてハードカバー版で刊行されていた訳書を文庫本として再刊したもの。訳者の橘玲氏によるまえがきやあとがきがリニューアルされており、ファンとしては嬉しい。本書の原著には、なんとあのハイエクが巻頭の言葉を寄稿している(当然訳され掲載されている)。サンデル教授の白熱授業で一躍知られるところになったリバタリアニズム。橘玲氏の名訳(迷訳?)による本書は、一般の方のリバタリアニズム入門書として、適しているのかも知れない。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
売春や麻薬の売買,そしてダフ屋行為は法律で禁止されているし,これらがなくなれば社会はきっとよくなるはずだと信じているひとも多いだろう。しかし,「リバタリアン」の立場から著者は,これらの違法行為に携わるひとが,幸せな世の中を創る(経済学的に言えば,社会厚生を高める)ために貢献しているのだと主張する。原書初版は1976年に米国で刊行されているが,著者が用いている事例を訳者が現在の日本の事例に置き換えて翻訳(翻案?)しているため,非常に読みやすくなっている。

ひとによっては,本書の主張はやや極端に感じるかもしれない。しかし,著者は決して突飛な議論を展開しているわけではなく,標準的なミクロ経済学における完全競争の考え方によって多くのテーマを説明している。たとえばダフ屋がコンサートチケットの価格を市場価格に近付けるための潤滑油となっており,それゆえに本当にそのコンサートを観たいひとにこそチケットを行き渡らせられるという主張は,経済学に照らしてみて非常に納得のいくものである。

もちろん,本書の議論のすべてに納得がいくわけではない(ただし,市場原理をあたかも万能とする著者の立場や,著者の主張に対する「道徳的」「倫理的」な観点からは異論を述べる気はない。立場はひとそれぞれだろうし,本書はあくまで「経済学的に考えればどうなるか」を述べた本であるからだ)。どんなミクロ経済学の教科書にも書かれているとおり,いくつかの状況のもとでは,競争原理は世の中を最大限に幸せにできない(=社会厚生の最大化が達成できない)ことが知られている。そのような状況では,しかるべき規制や制度を導入すれことでより社会を幸せにできるのである。例えば,売春を合法化して市場原理に委ねれば確かに社会厚生が改善すると思う(もちろん「好み」による賛否はあるだろう)。しかし,麻薬のように負の外部性を持つような財を競争市場で取引させれば,おそらく流通量は過剰になると考えられる。

上述のような点はあるものの,多くの議論はすっきりとしていて分かりやすいし,今まで常識だと思っていた考え方を本書にひっくり返されるというのもまた新鮮かもしれない。痛快な読み物を楽しみたいというひとだけでなく,経済学や経済学的なものの考え方に興味があるひとにも本書は非常におすすめできる。
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