安吾ファンだけどこの作品はムリ。
作者が完結させた数少ない長編小説、という価値しか見出せない。
根本的にダメなのは、殺人事件が立て続けに起こる歌川家に客人らが留まり続ける理由が示されていない点である。
おめーら殺人事件に遭遇したら逃げろよ。
外部との交通手段を断たれた訳でもないのにさ。孤島でも吹雪の山荘でもないのにさ。
てか、日中外出して夜になると殺人犯のいる館に戻ってくるってのが意味不明なんだよ。
逃げろよ。留まる理由ねえだろ。明らかに留まる義理のない客も留まってるし。
作者は上記の点を考慮すべきであった。
そこは割かし安直な舞台設定でナントカなった気がするのだが……。
ちなみに私は角川文庫版で購入したのだが、本文庫では連載時に付いていた「読者への挑戦」が省略されているらしい。
この手紙は作者が読者を挑発して推理を煽るものだったらしい。至極残念。よく調べてから買うべきだった。
こちらには付いてくるらしい。