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20 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「不連続」をどう捉えるか?,
By sorin (神戸市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 不連続の世界 (単行本)
「不連続」をテーマとした全5編の短編小説。既作「月の裏側」の登場人物の一人である、 塚崎多聞が主人公として活躍するミステリ。 既作を見る必要は全くありません、既作で名前だけ登場した 奥さんも登場しますが、おおそんな名前だったな! と思うくらいです。 恩田陸の作品で、一人の主人公を置いた連作短編といえば 「象と耳鳴り」を思い浮かべるが、 本作は似た雰囲気ながら、より「月」に近いSF感がある。 5編の中で最も気にいったのは、 聞いた人が死んでしまうという歌を追うミステリ「悪魔を憐れむ歌」なのだが、 この作品は上記「象」の一編「ニューメキシコの月」に非常に通じるものがある。 また本作は日本各地を転々とするが、 「まひるの月を追いかけて」の紀行情景描写、 「ユージニア」のノスタルジーも随所に見られます。 各短編の発表の幅が8年近く空いているだけに、 そういった移り変わりや比較も出来るんだろうと思う。 ここに挙げた既作のどれかでも好きな人なら、 かなり直撃の作品ではないでしょうか。 「象」が大好きな私としては久々のヒットでした。 …ただ、上記に「月」を見てなくても大丈夫とは書いたが、 それは同時に主人公は多聞である必要はあったのかなとも思った。 まあでも…最終章などは「象」の関根多佳雄ではきついかな。 「おまえ、多分『嫌な予感』が他人よりも発達してるんだよ。 無意識のうちに、何かが起こることを予感していて、知らず知らずのうちに身体が反応しているんだ。」本文264ページより
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
恩田陸の魅力が出ている一冊,
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レビュー対象商品: 不連続の世界 (単行本)
恩田陸の短編集!って感じです。恩田さんのファンとして、とても楽しめました。 ホラーっぽくても最後にどこか救いのある、完全に地獄に落としきらない優しさがあって、それが恩田陸の好きなところです。(人によってはそれがぬるく感じるのかな?) タイトルの不連続の世界ってのはあまりピンとこなかったですが、作品により書いた時期に10年くらい開きがあるそうなので、時代背景のずれ方がリアルでむしろ良かったです。それが不連続感につながっていたかも。 初めて恩田陸を読む方にもおすすめできる一冊だと思います。
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
恩田陸の世界。,
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レビュー対象商品: 不連続の世界 (単行本)
「木守り男」、「悪魔を憐れむ歌」、「幻影キネマ」、「砂丘ピクニック」、「夜明けのガスパール」の5編からなる短編集です。 実はあとがきを先に読んだところ、 本編の主人公・塚崎多聞が未読の「月の裏側」に出ていたことを知り、 あわててそちらから読みました。 分類としてはホラーだと思うのですが、最後がまたいつもの「恩田節」で、 不思議な気分で終わってしまいました。 そしてその余韻を引きずりつつ、本作を読みました。 こちらはトラベルミステリーでした。 どれも込み入った話ではなく、比較的読みやすいと思います。 そんななか、表紙にもなっている尾道(と思われる街)を 舞台にした「幻影キネマ」を、わたしは一番面白く読みました。 子供の頃から思いこんできたことの謎が解けるときは、 その答えはあまりに簡単なものなんですね。 ちょっとホッとする話でした。 そうかと思ったら、ラストのお話はなんだかそれまでの4編を根底から覆すような、 わたしには衝撃的なものでした。 やっぱり恩田作品だわ・・と思って本を閉じました。
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