もはや指摘されまくっている自然・不自然のアンビバレントな両A面の作りに触れるのもどうかと思うのですが、
やはり今回のこれぞれの楽曲の持つコントラストは非常に面白いですね。
一人の男を軸にして展開される恋愛模様。(私は詞をそう解釈。)
かたや意中の相手には既に恋人がいることを理解しつつも片想いに溺れる少女、
かたやほんのりした不安を感じつつも順風満帆に交際を続ける少女。
「不自然なガール」では恋する少女の不安定な気持ちを綴っているのだが…これがけっこうおかしい。
「こんな雨の日にきっと歩くキミを見つけて 急に傘をしまえば気づいてくれるのかな」
「とりあえずメイクしてキミのメールを待つの きっとこのまま待ってただ期待だけをして」
に代表されるように、何となく狂気を感じてしまいます。好きな人に恋人がいると知りつつも諦めきれない未練がましさ・閉塞感。
「もうもう遅いのかな」に関しても、"もう君に好きだと言っても遅いのかな"といった意味合いだけではなく、
"もう自分を止めるには遅い"といった暗示が含まれているのか?と推理してみます。
そして「ナチュラルに恋して」では現在進行形の恋愛感情の機微なニュアンスを見事に描ききっている。
「不自然なガール」はPerfume・MEGらに代表される中田ヤスタカ印のニューロマンティック風の硬質な楽曲。
楽曲の随所から滲み出る無機質さ・無感情さがこの楽曲の持つ違和感・恐ろしさをなんとなく駆り立てていて、
それでいてメロディーが超キャッチーであるという点が実にお見事であります。
ただ個人的にはそれ以上に「ナチュラルに恋して」が素晴らしすぎると思いますね。
もはやジャンルの枠を超えたファンク調のこの楽曲。適度に肩の力が抜け、絶妙なノリの良さと可愛らしさを創出しています。
今回は両楽曲共に音数を絞り、メロディやメンバーの歌唱を上手くフィーチャーした作りになっているのも好印象。
耳馴染みがよく中毒性のある反復と、「不自然なガール」におけるかしゆかのソロパートはもはや反則技。
そして、どちらの楽曲も4分弱と3分と、とにかく意地悪なくらいにあっさりと曲が終了してしまう。
その短さが尾を引き、それぞれに相乗効果をもたらしているのでは……
などと邪推している時点で、今回も私の完敗なのです、参りました。
もちろんPV・ダンス・衣装といったアイコンとしての出来もさらに洗練されています。
今回の関連性を持った2曲が今後のアルバムにどう組み込まれていくかも注目したいですね。
いやあ、Perfumeやりおる。