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不確定世界の探偵物語 (創元SF文庫)
 
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不確定世界の探偵物語 (創元SF文庫) [文庫]

鏡 明
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

ただ1人の富豪が所有する、この世に1台きりのタイムマシンが世界を変えてしまった。過去に干渉することで突然、目の前の相手が見知らぬ人間に変わり、見慣れた建物が姿を変えてしまうのだ。おれは私立探偵。だが、常に歴史が変わる──現在が変わりつづけるこの世界で、探偵に何ができるというのだろう? そのおれが、ある日、当の富豪に雇われた。奴の正体は一体? “伝説の巨人”鏡明を代表する空前絶後の時間SFを初文庫化。あとがき=鏡明/解説=大森望

内容(「BOOK」データベースより)

ただ一人の富豪が所有する、この世に一台きりのタイムマシンが世界を変えてしまった。過去に干渉することで突然、目の前の相手が見知らぬ人間に変わり、見慣れた建物が姿を変えてしまうのだ。おれは私立探偵。だが、常に歴史が変わる―現在が変わりつづけるこの世界で、探偵に何ができるというのだろう。そのおれが、ある日、当の富豪に雇われた。奴は何者?空前絶後の時間SF。

登録情報

  • 文庫: 422ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2007/07)
  • ISBN-10: 4488727018
  • ISBN-13: 978-4488727017
  • 発売日: 2007/07
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 165,548位 (本のベストセラーを見る)
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19 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 樽井 トップ500レビュアー
形式:文庫
 著者は鏡明さん、創元SF文庫から出ています。鏡明さんという日本SF界においては圧倒的なビッグネームで知る人ぞ知るという存在ですが、そういう予備知識は抜きにしてこの不思議な世界を楽しんでもらえたらと思います。
 設定は遠い未来のアメリカらしき世界。主人公のノーマン・T・ギブソンは、その世界で私立探偵を営んでいます。ただ、この世界では探偵という仕事を始め、多くの仕事にこの世界とはかなり違う制約や障害がつきまといます。というのも、この世界にはたった一台ながらタイムマシンがあり、世界は常にその姿を変えてしまうからです。
 通常のSF作品では、タイムマシンやタイムトラベラーが登場すると、必ずやそれらは時間の正しい流れを守るためにということで歴史を変えない方向に物語のベクトルは向きます。しかし、この作品では、世の中の物事はタイムマシンによって常に変化するものだという事が受け入れられています。極端にいえば、それによって国が一つ消滅したり、街が一つまるまるなくなったり、昨日までの自分と今の自分は違う仕事をしていたり、犯罪者が犯罪を犯した歴史そのものがなくなってしまい、無罪になったりという現象が頻繁に起こります。唯一の制限は、過去の70年以内の出来事には直接介入できないというものだけで、当然それ以前にある人物の先祖を殺せば、その人物はいなくなってしまいます。
 そういうことを、そういう問題はあるもののタイムマシンによって人類はよい方向に進んでいっているという認識のもとに許容しているのがこの作品の世界です(もっとも、そのタイムマシンをエドワード・ブライスという大富豪の一個人が所持所有しているというのも支配に影響していますが)。そして、そういう世界で、ノーマンは探偵として働いています。正直、厳しい仕事です。過去が確定し続ける世界ではないので、証拠がなくなったり、犯罪の事実そのものがなくなったり、人の記憶も変化し続けるのですから。しかし、彼はそういう世界において探偵をしています。
 そして、どういうわけだか、彼に、世界そのものを実質的に支配しているエドワードが陰に陽に接触してきます。ノーマンのよきパートナーになるジェニファーも最初はエドワードの秘書の一人でした。果たして、ノーマンにどうしてエドワードがこだわるのか。普通の探偵連続小説として存在するノーマンの短編ものの裏に一貫して流れるエドワードの意図は、、、。
 かなり楽しめる連続短編小説でした。
 探偵物語というタイトルからは松田優作を連想したりしますが、それもありの方向で楽しめます。
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3 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Average
形式:文庫
タイムマシンが導入された近未来、過去を書き換える事が可能になり、
現実がひょいと違う現実へと移行する、そういう世界でのハードボイルド小説という体裁をとっています。
なのでタイムマシンを使った未来からの時間改変とは?この世界の謎は?
という話と思っていましたが・・・・。

実はそれは単なる背景でもの凄いベッタベタの超大甘の純愛物語、なのですね。

結局、この純愛を説得力を持って描写するためには
このエピソードの積み重ねと主人公の内省を省いた文体を選択するしかない訳です。
単に「お前を愛してるんだ」と言われても説得力無いわけですよ。
で、このラストの説得力を作るために積み重ねられたエピソード。単体でも面白いんですが、ラストに持ってくるための仕掛けが周到に配置されているのが分かります。

で、主人公は自分の気持ちを最後まで言葉にしません。そこがまたググッと叙情性が高まる訳です。素晴らしい。
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