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38 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
デフレ経済虎の巻,
By フジキセキ (大阪府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 不況のメカニズム―ケインズ『一般理論』から新たな「不況動学」へ (中公新書) (新書)
まず結論から言うと本書はデフレ経済のメカニズムを解説した本であって、それを打開する方法を解説した本では ありません。 「不況があるのにケインズの理論が理論的に導き出せないのは 理論が不完全だから」という理由で著者は本書を書き上げました。 本書のキーワードは「消費の利子率」です。 これを説明するために200頁もかけて、ケインズの 時代の米国大恐慌と平成大不況を比較して解説しています。 著者のデフレに対する経済理論は読めば解かります。 解説も平易に書いていて解かりやすい。 しかし、具体的な日本のデフレ対策を一切書いていない から不満と思われる方には本書を避けられた方が賢明です。
19 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「一般理論」の応用なのだが問題も,
By jmt01268 "jp" (京都府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 不況のメカニズム―ケインズ『一般理論』から新たな「不況動学」へ (中公新書) (新書)
本書はケインズ「一般理論」をなぞるとともに、新古典派と対比させ、ケインズの不十分性を指摘するとともに、ケインズ理論と新古典派の理論が90年代後半から2000年代の日本の不況をどう説明するかを、ケインズの視点に立脚して明らかにしています。秀逸なのは通常「一般理論」の把握で無視されがちな第17章に着目し、理論的分析ツールに仕上げていることです。この点は本書第5章で展開される流動性プレミアム(貨幣を保存したいと思う性向)と消費の利子率(消費財が腐朽するコスト)から、興味深い不況の動学の分析を加えている点に活かされています。 総じて投資量よりも消費量にポイントを置いた分析です。 ただし、国債累積残高や大幅財政赤字が消費を収縮させる効果(財政赤字⇒将来の税負担増・消費減少⇒現在貯蓄増大・消費減少)のルートや、所得再分配効果(税負担者への増税⇒国債保有者の所得増)のルートの観点は、すっぽり抜け落ちています。
5つ星のうち 5.0
アタマがすっきり整理される,
By
レビュー対象商品: 不況のメカニズム―ケインズ『一般理論』から新たな「不況動学」へ (中公新書) (新書)
今日、経済理論の停滞は、目をおおうばかりだ。ケインジアンだの、マネタリストだの、新古典派だの、 ネオケインジアンだの、わけがわからないし、どれも有効ではない。 著者による問題の整理は、わかりやすい。 たとえば、 「ケインズの見方に、新古典派はなかなか説得されない。 そもそも供給能力を下回るような総需要がどのように決まってくるか。 また、物価や貨幣賃金が調整されても、総需要が完全雇用を実現する水準まで増えないのはなぜか。 この二つの疑問に答える論理が不完全だからである。」 と『一般理論』の不備を指摘する。 さらに消費関数の問題点を強調する。 「消費は所得だけに依存し・・・実質残高効果を無視したため、消費と物価は無関係になり・・・」 「消費関数を使って・・乗数効果を導き出した。 その後70年にもわたって、経済政策の議論に大きな混乱を生みだした。 小さな政府か、景気対策かという不毛な対立。」 だからどうしたらよいかまでは、わからなかったが、 とりあえず問題点を整理できた。
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