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不機嫌なメアリー・ポピンズ―イギリス小説と映画から読む「階級」 (平凡社新書)
 
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不機嫌なメアリー・ポピンズ―イギリス小説と映画から読む「階級」 (平凡社新書) [新書]

新井 潤美
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

われわれはイギリス小説を読む。その映画化作品も見る。だが、本当にその面白みを理解できているだろうか?スノッブで、イジワルで、「階級」にとらわれたイギリス人、その作家たちが書く文章には、「階級」にまつわる揶揄と皮肉が練り込まれ、行間には棘がひそんでいる。そして、映画ではそれらがどう変容され、また強調されているのか?小説と映画から、イギリス社会とイギリス人の心理に深く重く沈潜する「階級意識」を読み解く。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

新井 潤美
1961年生まれ。香港、日本、オランダおよびイギリスで教育を受け、東京大学大学院博士課程満期退学(比較文学比較文化専攻)。中央大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 254ページ
  • 出版社: 平凡社 (2005/05)
  • ISBN-10: 4582852734
  • ISBN-13: 978-4582852738
  • 発売日: 2005/05
  • 商品の寸法: 16.8 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 8,949位 (本のベストセラーを見る)
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最も参考になったカスタマーレビュー
29 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
同じ著者の「階級にとりつかれた人々」と合わせて読みました。

どういう経緯でこの本を読むかで本の評価は違うと思いますが、私はBBC版「高慢と偏見」を見てより深く19世紀イギリス社会を知りたいと思いこの本を見つけたので、なるほどと思うところがたくさんありました。現代の女性から見るとちっとも生意気に見えないエリザベスが当時の社会では何故生意気な娘と受け取られるのかもわかります。また、この作品を基にして作られた「ブリジット・ジョーンズの日記」が大ヒットしたのも納得がいきます。母親が言葉の選び方話し方でなるべく上のクラスに見せようとしているところなど、この本を読んでからもう一度映画を見るとイギリス人には分る細かな仕掛けが見つかって楽しめます。

「嵐が丘」「レベッカ」「日の名残り」などなどイギリス映画好きにはよい参考書になります。「階級に取り付かれた人々」の方を読んで「リトルダンサー」「秘密と嘘」「ノッティングヒルの恋人」を見ると階級社会の壁と言う視点からも興味深く見られます。

苦言を一つ。「高慢と偏見」の解説のなかで詐欺師の色男ウィッカムの名前を他の作品に出てくる似たような人物の名前と間違えているのが残念です。このような細かなミスから著者は本当にこの本を読んだの?と著作への信頼が失われることもあります。編集者、作者はもっと丁寧に仕事をするべきではないでしょうか。
このレビューは参考になりましたか?
61 人中、55人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
iconoclast 2005/5/15
By recluse VINE™ メンバー
形式:新書
もう30数年前の私の経験から言っても、本書の中でも言及されているenid blytonのsecret seven シリーズは、英語ながらも、子供心に、それなりに楽しんで読むことができました。でも、メアリーポピンズだけは別でした。読もうとして、何度も読み始めるのですが、そのたびにつまずきました。面白くないのです、というよりも語られる出来事の現実感が感じられなかったのです。私のような経験を持つ人には、遅まきながら、やっとその解決のヒントが与えられたようです。この作品は、日本では、さまざまな思惑の下で、一面的な”誤読”が定着した英国の小説ならびに映画についての、素直でまっとうな常識的な理解の基礎を与えてくれます。でも、とうとう最後の”とどめ”の英国本が出てしまったわけです。この本を読んだ人は、もはや”英国はおいしい”の幸せな憧れの目で、英国の文学作品や映画を見ることはできなくなります。誤解に満ちたにせよ、あの幸せな時期はもう二度と戻らないわけです。代わりに、読者が直面するのは、”たった一言口をあけた瞬間にその人の出身階級とお里がわかってしまう”という特異な国、英国の姿です。この世界の異様さは、ある一部の日本人は、個人的な経験から、とうに気がついていたはずです。ただ、さまざまな営業上の理由でしょうか、それとも精神安定上の理由でしょうか、それともその問題の難しさ(日本人の誰がテレビ番組のeastendersの英語を的確に理解できるでしょうか)だれもがまともには扱うことは避けていたようです。著者のように、子供のときから、インサイダーとして、この異様な世界に、直接触れることのできた人間だけが、このような整理と分析ができるわけです。どの章も、非常に面白いです。
このレビューは参考になりましたか?
22 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
その昔、米国インディアンは白人に対し先住民の権利としてレジスタンスを行ったのだが、西部劇の影響かわが国では「悪者」のイメージがつきまとっている。映画や小説によって実態が見え難くなり、歪んだイメージが膨らむことはよくある話。「紳士・淑女の国」イギリスもまたしかり。ミュージカル女優J・アンドリューズが映画で演じた『メアリー・ポピンズ』は、いつも笑顔で子供たちに愛される乳母(ナニー)として登場するが、実際は「ふんと鼻をならし、つねに機嫌の悪い、無愛想な」ナニーこそが、イギリスの典型的な乳母であると著者はいう。また、テレンス・ステンプ演じる元祖ストーカーのイメージがある『コレクター』の原作は、イギリスの高校では、英文学の試験問題となっているという。何故か、それは読んでからのお楽しみ。

 この本では、小説と映画を題材にして、青年期をイギリスで過ごした著者の体験と「階級意識」という特有のフィルターを通して、イギリス人社会の実像を深く鋭く分析している。「あっ、そうなんだ。」と新しい発見が随所に出てくる。『レベッカ』『ジェイン・エア』『時計じかけのオレンジ』なども取上げられ、青春時代にこれら作品を観た「団塊の世代」の人たちにもお勧めの一冊。
このレビューは参考になりましたか?
最近のカスタマーレビュー
おもしろい
非常に面白い本でした。
今までなんとなく読み流していた小説、映画のなかにも
見逃していた細かい階級観が沢山あったんだろうなあと。... 続きを読む
投稿日: 9か月前 投稿者: ぐり
かなりアナクロ
... 続きを読む
投稿日: 11か月前 投稿者: ねっとてんぐ
日本語の表現に間違いがあるのもご愛嬌
本書106ページに「立てつく」との表現があり、これは正しくは「楯(を)突く」であるが、その程度の誤りは気にならないほど面白く、一晩で読み切ってしまった。続きを読む
投稿日: 14か月前 投稿者: vivid
「映画」と「階級」
この本によるとイギリス人は「映画」を見る時、登場人物のセリフで、その人物がどの「階級」に属するか理解できるそうです。そして、イギリス人にとって「階級」が、いかに重... 続きを読む
投稿日: 2008/11/30 投稿者: 屈折する星くずと木星から来た羊の群
英国作品の魅力が倍増
『エマ』について小谷野敦先生がああいうマンガを本気にしている人はこの本などを読んで勉強するようにといった内容を書いているのを読んで興味を持って読んでみた。本書に取... 続きを読む
投稿日: 2008/8/3 投稿者: 山田曼荼羅
日本人にはどうでもいいが、現代英国文化論の傑作
日本よりも豊かで世界の文化的首都になった英国は、昔のような階級差は減り、TVでも多人種のアナウンサーが登場し、シティーで話される英語も昔のようなオクスフォード英語... 続きを読む
投稿日: 2008/7/13 投稿者: 鷺坂判内
ミドルクラスの些細で大きなギャップ
イギリスの小説や映画の表現から
イギリスに今も残る「階級」、特にミドルクラスの
微妙な上下について、詳しく書かれています。... 続きを読む
投稿日: 2007/8/19 投稿者: 九月
小説・映画を味わう楽しみが広がる
書店で−イギリス小説と映画から読む「階級」−という副題に惹かれた。昔、会田雄次の「アーロン収容所」を読んで以来、英国の階級意識に興味をもってきたが、本書は小説、映... 続きを読む
投稿日: 2006/1/14 投稿者: それから
階級を超えて
「メアリー・ポピンズ」は愛読書でもあり、ディズニー映画でも大いに楽しんだので、本書を購入した。これは、メアリー・ポピンズだけではなく、イギリスの小説・映画から、イ... 続きを読む
投稿日: 2005/5/23 投稿者: 釈由美
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