心電図から得られる情報は大きくわけて2種類あると自分は考えています。
1.心臓の(電気生理学的な)拍動
→おかしくなると不整脈として心電図に現れる
2.心臓の虚血とか心膜の炎症
→存在すると、QRSの形が正常とは異なって心電図に現れる
この本は、1.の部分に関して書いてあります。
まぁ、タイトルが『不整脈』判読トレーニングなのですから・・・当然といえば当然ですが。
裏を返せば虚血性心疾患とか、脚ブロックとかに関しては書いてないともいえます。
でも、1.に関しては優れていると思います。あくまで心電図上の不整脈が何と言う不整脈かがわかる、という点においてはですが。
「心房粗動だから、リエントリーが××を回っていて、だからカテーテルアブレーションでは○○を焼却する」といった循環器的な知識は載っていません。
従って、「心電図での不整脈が何なのか知りたい!」という人にお勧めします。
不整脈の種類・名前が分からなければ、治療法について文献を探すこともままならないわけですから、不整脈が読めるというのだけでも、それはそれで武器になると自分は思います。
ACLS(Advanced Cardiovascular Life Support)での不整脈の読み方とも共通した読み方をしているので、ACLS関係者にとっても、いい本ですね。
まとめると、「心電図の不整脈をひとまず読めるようになりたい」ならば、この本を読んでみてください。値段もわりとリーズナブルなのでお勧めできます。
(この本の前に「やさしい心電図」を読んでおくとさらに理解が進むと思います。)