元ヒモにして元金貸し、そして元農業経済学専攻でパリ大学留学、元放火犯、性的アブノーマル(パートナーに対してだけみたいだけど)、意味や理由が大嫌い、布フェチ、美術館が好き、住所不定、家族とは音信不通、その日暮らしのように地方都市を転々としている、、、。そんなうさんくさいクズ男が口から出まかせに語ったような小説です。
それが小気味いいテンポで、どきっとするような人間への洞察、そっけなくも的確(と思える)情景描写が適当に散りばめられ、早く読むのがもったいないのにぽんぽん読んでしまう。あっという間の流れ星のよう。
おもしろかった。十代のころにこの小説に出会っていたら文句なく人生の一冊になっていたでしょうね。こんなクズみたいな生き方がしたいって。