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本書は、一般に超常現象と呼ばれるものが人間の認識上の錯誤によるものであるとの確信に基づいて、古今東西の実例を紹介しながら個々のトリックを暴き出し、そこに潜む騙される心理を明らかにして行くという体裁を取っている。こうした一見地味な作業が退屈な展開を見せないのは、騙しのテクニックを心得たマジシャンでもある著者の手によるためかもしれない。この点、純粋に心理学者の手による同様のテーマを扱った作品に比し、読む者を魅了しているように思う。
文章も読みやすく、一般の方にも肩の凝らないものとして仕上がっており、何より、著者の「非科学的思考の克服と主体性の確立」といったメッセージが読む者にひしひしと伝わってくる思いがする。