大森望氏が編んだ時間SFもののアンソロジーの第二弾。第一弾は『不思議の扉 時をかける恋』というタイトルで、時間を超えた恋愛を描いたラブストーリーを集めたものだったが、今回は、恋愛小説抜きのアンソロジーになっている。
その第一弾のセレクトも良かったけど、今回もセレクションはとてもいいと思う。
「しゃっくり」 筒井康隆
「戦国バレンタインデー」 大槻ケンヂ
「おもひで女」 牧野修
「エンドレスエイト」 谷川流
「時の渦」 星新一
「めもあある美術館」 大井三重子
「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」 フィツジェラルド
と、かなりバラエティに富んだ執筆陣。
このうち、特に良かったのは、星新一の「時の渦」。時間が遡って行くという設定自体は誰でも思いつきそうだけど、その設定の上で、ああいう結末に持っていくとは... さすが、という感じ。あまりにも感心して、二度も読み直してしまった。
そのほかでは、「ベンジャミン・バトン」も良かったけど、読んだことがなかった涼宮ハルヒものの「エンドレスエイト」もなかなかだった。よく出来てた。
やはり、SF小説の中でも時間ものって、想像力をかきたてられるジャンルだな。軽くて、面白いアンソロジーだった。