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不思議な羅針盤
 
 

不思議な羅針盤 [単行本(ソフトカバー)]

梨木 香歩
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

憤ったり寂しかったり納得したり、何かを慈しんだり発見したりうれしくなったり。そんな日常にあっては穏やかに南北を指す磁針では物足りず、心の深いところで「不思議な羅針盤」が欲しかったという著者。同じ年代の女性たちとおしゃべりするような心持ちで、同時に07~09年の社会的事象までも映し出した、万華鏡のようなエッセイ集。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

梨木 香歩
作家。1959年生れ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 223ページ
  • 出版社: 文化出版局 (2010/12/17)
  • ISBN-10: 4579304349
  • ISBN-13: 978-4579304349
  • 発売日: 2010/12/17
  • 商品の寸法: 21 x 14 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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By 東の風 トップ100レビュアー VINE™ メンバー
 ふと見つけた草花に、まるで“金鉱をみつけたような”嬉しさを感じたこと。たまたま言葉を交わした人との間に生まれる共感、連帯感が、疲れた心にとてもよく効くこと。素晴らしい図書館で、本の世界に溺れ、夢中になって読んでいった小学生の頃のこと。「この場所が好き」という、自分にとって特別な、素敵な場所があることの喜び。
 そうした、自分の記憶や身の回りの出来事から喚起され、立ち上がってきた色々な思いを綴ってゆくエッセイの数々。凛として、清冽なたたずまいを感じる文章がいいですね。英国の午後の紅茶をいただくような、豊かで、味わい深いひとときを過ごすことができました。

 2007年から2009年までの三年間にわたって、婦人誌『ミセス』に連載された28のエッセイ(一部加筆修正)を収めた一冊。それぞれのエッセイのタイトルを記しておきますね。

1.堅実で、美しい
2.たおやかで、へこたれない
3.近づき過ぎず、取り込まれない
4.足元で味わう
5.ゆるやかにつながる
6.みんな本物
7.近づき過ぎず遠ざからない
8.世界は生きている
9.「スケール」を小さくする
10.金銭と共にやり取りするもの
11.見知らぬ人に声をかける
12.ご隠居さんのお茶と昼酒
13.「野性」と付き合う
14.五感の閉じ方・開き方
15.「魔女」はきっと、直感を正しく使う
16.目が合う
17.夢と付き合う
18.小学生の頃
19.プラスチック膜を破って
20.やわらかく、いとけなきもの
21.個性的なリーダーに付き合う
22.「アク」のこと
23.百パーセント、ここにいる
24.「いいもの」と「悪いもの」
25.動物らしさ
26.生まれたての気分で発見する
27.変えていく、変わっていく
28.どんぐりとカラスと暗闇

 このエッセイの連載について、著者は本書の「あとがき」で、次のように記しています。本エッセイ集の雰囲気が伝わるかと思いますので、少し長くなりますが、ここに引かせていただきます。
 <婦人誌の連載、というのもこのときが初めての経験で、対象読者はちょうど私や私の友人たちと同じ年齢と思われた。当時友人が悩みごとを抱えて電話してきたり、食事に行ったりしたことが多かったので、その続きのように原稿を書いていた。なんだか同じ年代の女性たちとおしゃべりしているような感覚だった。これもエッセイを書くときの「心もち」としては、今までにないことであった。実際、友人の何人かには、「いつも美容院で読んでいる、お互い忙しくてなかなか会えないけど、近況を話し合っているような気分になる」と言われた。
 憤ったり寂しかったり納得したり、何かを愛しんだり発見して感激したり嬉しくなったり、羅針盤と言うよりはまるで万華鏡のような色合いになったが、これはこれで、そういうものとして楽しんでいただければ幸いである。> p.219より
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タイトルにひかれて読んでみました。まず、装丁がとてもいい、タイトルの文字がすてきです。そして、一遍一遍につけられたタイトルが,またいいんです。やっぱり、著者のセンスが凝縮されている。著者の小説の世界にはどっぷり浸かれますが、エッセイはどうも途中でやめてしまうことが多かった。この本はすみからすみまで読み込みました。そして意外にも硬派な冷徹さを持ち、動ゆえの静を感じられたことが驚きで、あらたな発見です。全編どれもいいなかで、印象に残ったのはこれです。12.では杉浦日向子さんが紹介されていてこれがグッときます。

10.金銭と供にやり取りするもの
11.見知らぬ人に声をかける
12.ご隠居さんのお茶と昼酒
7.近づき過ぎず遠ざからない
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 十姉妹 VINE™ メンバー
梨木果歩さんは、私たちと同じ日本に住んでいながら、
別の世界に住む人のように、この世界を美しく描写してくれる。
もちろん、その世界には、悲しいことや腹の立つこともあるのだけど
それでも、とても愛おしい世界であると感じさせてくれる。
私も、この人のように丁寧に生きたいと感じさせてくれる文章である。
このエッセイは、雑誌「ミセス」に連載されていたので、
ほんの少し、前のエッセイよりも生活臭がある。
今までは、犬の犬種も謎であったけれど、この本で
ゴールデンレトリバーであることを知った。
p83あたりに出ているこの犬の話がとても愛おしい感じがした。
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