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33 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
死ぬまで幸せに生きる,
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レビュー対象商品: 不幸な国の幸福論 (集英社新書 522C) (新書)
日本人が自分自身の内面を見つめ成長していくことを忘れてしまっている。そのために、外部の風潮や意見など自分ではない者の意志に流されてしまう日本人の心の危うさを、3年前に出された本で、著者は説きました。個としての自己を育てることが出来ず、皆が同じような行動をし、結局破滅に陥ってしまう。本書は、それを受けて、日本人がなぜ不幸になってしまうか、どうすれば幸福になれるかを、フランスでの臨床医経験、日本での拘置所の医務技官の経験、小説家の目を駆使して、より具体的に説明されています。
先ず、不幸の原因を日本人の考え方の癖に、求めています。日本人は、苦悩を考え抜かず、自己憐憫に陥るか、他者のせいにしてしまう。また一方、日本人は他人の目を気にしすぎて、個を確立することができない。生活環境や社会の空気など、個人の確立を阻むものも多い。次に心の原因だけでなく、社会的な次元での不幸の原因を究明。経済至上主義、公共事業優先の問題、不幸に陥った時に防ぐ仕組みがない現代日本社会のあり方を、詳細なデータと共に、批判的に解明しています。そのように内的にも外的にも幸福になるのが難しい状況のなかで、どうすれば幸せに生きられるのか。著者は、幸せに生きる術、「こつ」を、しなやかに考えて、積極的に新しいことに挑戦していくような考え方の転換に求めています。 著者は、68才で、新に長編の創作を決意し、75才で韓国語を習い始め、80才になっても自分のペースを乱すことなく、長編小説の創作に勤しんでいます。野菜や果樹を、自分の庭で育て一家を支えている農夫が、夕方になると年経た栗の木の周りに腰掛けて、老木から人生の知を聞き、忍耐と心の平安を教えられるという童話が、ヘッセの「庭仕事の愉しみ」にあります。本書を読みおえて、そんな農夫の気持になりました。著者の老いへの積極的な構えを知り、人生の大事を新たに学んだ気がします。
39 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
幸福への思考、このヒントを得ることができるはず ,
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レビュー対象商品: 不幸な国の幸福論 (集英社新書 522C) (新書)
なぜ幸福を感じない人が増えているのか。この問題にするどく迫った本である。
不幸にする原因は二つ。一つは人々を不幸にする社会の仕組み。もう一つは国民性ともいえる 日本人によくありがちな思考でそれを分析している。 作家でもあり、精神科医でもあるので議論の素材として挙げているものは多種多様。経済的な 分析では最新の統計値も示しているので説得力がある。 香山リカの「しがみつかない生き方」も悪くないが、こちらのほうが幸福論としてはよく できている。じっくりよめば励まされたり、考え方の転換のヒントをみつけることができる人 は多いはず。 記憶に残った箇所から一部を要約してみると・・・ ・日本とフランスで統合失調症になる原因が反対。日本では他人と違うで悩み、フランスでは他人とおなじになってしまったで悩む。 ・万引きをするのは青年より今や老人が多い国なってしまっている。背景に生活苦がある。 ・雇用政策のための支出が日本は少なすぎる。ドイツ、フランス、スウエーデンと比べると二分の一から三分の一しかない。(対GDP比) ・明治時代に訪れたイギリス人が日本人の好奇心の強さに驚いたという話。寺に泊まっていると障子を外してみいっていたらしい ・日本人は集団主義で自分で考えないことが多い。政治については人任せできている。 ・しなやかに生きることが大事。幸福を定義してはいけない。 ・誰かの為にいきてみることが生を取り戻すことにつながる。
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
改めて、GDP至上主義にとらわれてはいけない。われわれが幸せになるために、何をしなければいけないのか、考えさせられた。,
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レビュー対象商品: 不幸な国の幸福論 (集英社新書 522C) (新書)
戦後日本人は著しい経済成長をしてきたにもかかわらず、人々の幸福感は一向に向上するどころか全く変わらないという。
本書の前半では、評価の物差しを他者に求める日本人の特徴を分析しながら、経済成長第一主義で来たこの国が今、コンクリートと見劣りするセーフティネットと借金と膨大な数の老人を若者に背負わせていると指摘する。 本書の後半では、幸せという概念は心の持ち方であるということを多くの実例から示し、老いや死さえも肯定的に受け入れる著者の考えが示される。 改めて、GDP至上主義にとらわれてはいけない。われわれが幸せになるために、何をしなければいけないのか、考えさせられた。 81歳とは思えない文章力と、81歳だからこそ言える説得力のある文章に引き込まれてしまった。
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