非常に貴重な体験談になります。
ドイツ空軍の戦術や人事の話(何か一つの規則違反が後々まで昇進に響く、また人事上の問題は大戦後の復興ドイツ空軍にもあてはまり、誰もこれを制御できない)
ヒトラーの様子にしても、これは非常に客観的に見ており、周囲の幕僚に問題があり、誰も総統に正確な情報を入れなかったこと。もし正確な情報を得ていれば、その後の連合国との交渉にも影響を与えていたであろうかと思われる内容です。
降伏後の話は、他の多くの文献と同様、ソビエト側の捕虜や婦女子に対する扱いが惨く多くの犠牲者が出るのを体験することになるのですが、ハルトマンのロシア人に対する見方は、憎悪ではないく、非常に客観的です。
この本では、戦闘シーンも多く扱っておりますが、撃墜王ハルトマンの体験した壮絶な体験記となっております。長期に及ぶソビエト抑留と、抑留中の反抗、ハンスト、そして信念を捻じ曲げずに帰還した姿からは、強い信念を持つことが大切なことだと考えさせられます。