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不安の立像 (ジャンプスーパーコミックス)
 
 

不安の立像 (ジャンプスーパーコミックス) [コミック]

諸星 大二郎
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)

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内容説明

線路の脇にひっそり佇む黒い影法師の正体は? 表題作ほか「子供の遊び」「復讐クラブ」「海の中」「ユニコーン狩り」「真夜中のプシケー」「袋の中」「会社の幽霊」「子供の王国」を収録した自選ホラー短編集。

登録情報

  • コミック: 248ページ
  • 出版社: 創美社 (1993/5/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4420137487
  • ISBN-13: 978-4420137485
  • 発売日: 1993/5/10
  • 商品の寸法: 21 x 14.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:コミック
 表題作の「不安の立像」は最初、意味がわかりませんでした。
 しばらく経って、読み返したとき、本当の意味を知って愕然としました。
 怖い話、というものをよく読んだり聞いたりしますが、ここまで身近で得体の知れない不気味さを味わったのは初めてでした。

 「名作とは読むものではなく、自分の心の中を読まれてしまうもの」という話を聞いたことがありますが、まさにそれがぴったりはまる作品です。

 本当に怖いものとはなにか?考えさせられます。

このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 椅子人間 殿堂入りレビュアー トップ50レビュアー
形式:コミック
初期の名作短編の中から、ホラー色の強いものを中心に集めた作品集です。JSコミックスから出ている「不安の立像」「失楽園」「夢見る機械」の3冊はどれも初期の短編代表作を網羅した素晴らしい内容ですが、これはいわば「恐怖篇」。

表題作「不安の立像」は、我々の意識の奥底に潜む暗闇を描いた、ため息の出るような傑作です。自分は先生の短編の中で一、二を争うほど好きな作品です。

「子供の遊び」は、父親が子供が物置で何やら育ててるのに気付いて調べてみると、そこには不気味に蠢く肉塊が…!?という不穏な空気の漂う作品。「子供と大人とは全く別の種なのではないか?」というテーマを扱っている。永井均氏は著書「マンガは哲学する」で、「すごいなあ。この作者、どうしてこんな真理を知っているんだろう〜後略」などと脱帽されてました。

「子供の王国」は中編です。かつて単行本の表題作にもなっていた、名の通った作品。背筋が薄ら寒くなるようなリアリティーある近未来社会派ホラーで、エンターテイメント性も高い名作です。オチは極めて辛辣。「袋の中」「真夜中のプシケー」も怖い作品。

「ユニコーン狩り」は、とてもメルヘンしてるファンタジー。「会社の幽霊」は、幻想味/ホラー味もたっぷりの社会風刺ものの佳作です。

「子供の遊び」「復讐クラブ」は自選作品集「汝、神になれ、鬼になれ」に、「海の中」は同「彼方より」に選出されています。

「不安の立像」
「子供の遊び」
「復讐クラブ」
「海の中」
「ユニコーン狩り」
「真夜中のプシケー」
「袋の中」
「会社の幽霊」
「子供の王国」
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:コミック
収録されている短編のどれもが徹底的に計算されたプロットのもと描かれた傑作ばかりで密度は濃い。諸星氏の初期から円熟味の増す中期までの作品なので、まだ絵はウマい方だろう。最近の目を覆いたくなるような手抜きのそれと比べたらだが。
デビュー間もない頃の『不安の立像』を始め、世にも奇妙な物語でドラマ化されたブラックな味わいの『復讐クラブ』、氏らしからぬメルヘン調だが実は隠れた名作『ユニコーン狩り』、幽霊たちの波乗りのカットが印象的な『海の中』、誰もが抱える内なる凶暴を描いた問題作『袋の中』、一見エンターテイメントしているものの、映像化はいろんな意味で自粛せざるを得ないであろう『子供の王国』(赤提灯にコーラは笑える)など、氏を語るにおいて、どれもが避けて通れない作品ぞろいだ。
とりわけ僕が絶賛したいのは『袋の中』。テーマはカニバニズムとエグいが、若き日の諸星氏の情熱が溢れており、この短編集の屋台骨をひそかに支えていると言っても過言ではない。袋の中の『そいつ』は己を映し出す鏡だ。肉の味を憶えたとき、『そいつ』はさらにエスカレートする、今度は人間の肉をよこせと……。
表題作の『不安の立像』に話を戻してこのレビューを締め括ろう。サラリーマンの主人公が得体の知れない黒い影法師を追い、地下道で布ごしにそいつの肩をつかんだときの『ズルッ』という擬音は、腐敗した肉の崩れる感触ではなかったか。そして闇を覗きこもうとする者よ、皮肉っぽくつぶやくがいい、『あれはたしかに月賦の集金人じゃないな……』と。
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