最初から最後まで「○○なんだよ!」「○○なんだからさ」という調子で、口語体というか独り言スタイルだったのには驚いた。一応新書なのだからもう少し文語調で書けないものか。
もっともらしく掲載されたグラフやデータは、縦軸をやたら伸ばしたり都合のいい数字だけ切り取ってきたりと見た目だけキャッチーに作り替えてある。統計を全然知らない人が見たらさぞもっともらしく見えるだろうが、少しでもそのへんの素養がある人間が見ればお寒い限り。関係者へのインタビューも全部匿名で、その程度の話なら2chでいくらでも垂れ流されているというような内容だし、信頼性にも欠ける。
最後に大学教育について著者なりの提言がされているが、前半の愚痴や文句との整合性もなく、説得力に欠ける。要するに、この人は若者に自分の若い頃と同じくらいの苦労をさせたいのだ。たとえば、たらいにビールを満たして一気飲みするような類の。
なんだかんだ言ってこの人は大学(しかも高い偏差値のね)の教員になりたいのかもしれない。