この長い物語をあっという間に読み終えてしまったが、あまりのことに読み終えた後、言葉が出ない。やはり、名作と言われるだけはある。著者が言わんとしていたことをどこまで理解できているか分からないけど...
とにかく、このぐいぐいと物語に引き込んでいく力はスゴイ。まさにストーリーテラーとしての著者の力量が溢れている作品だと思う。
随所に挟まれる仏教問答的なところも、理解に及ばないところもたくさんあるが、この作品の大きな魅力になっていて、それがまさに螺旋のように、この結末につながっていく。著者のあとがきにもあるように、物語自体の構成が螺旋構造になっているのだ。
うーん、言葉には言い表せないけれど、この物語を読んだことは私にとっても何か大きな出来事だった気がする。この物語と出会えたことに感謝する。
また、この難解な物語の読解の助けとして、野阿梓氏の評論と巽孝之氏の解説も合わせて読むべきだろう。日本SF史におけるこの作品の位置づけが分かる気がする。