著者はこの本が初めての著作である。著者の説明には、「国内外での企業研修・講演は、年間200回を超える」とある。人気研修講師という印象を受ける。
著者の経営する会社の情報(HPより)。マンションの一室が事務所のようである。
社名 株式会社 Y’sオーダー
代表取締役 藤野祐美
所在地 【大阪本社】〒541−0044大阪府大阪市中央区伏見町3丁目1−1−1506TEL/FAX:06−6210−4450/06−6210−4438
設立 2007.12.10
事業内容 ・人材育成・組織開発のための教育・研修・コンサルティング・マーケティングに関する企画・調査・コンサルティング
MBA流 boss managementと言いながら、巻末に参考図書が一冊も載っていない。いくつかのフレームワークが紹介されているが、本人の創造物なのか、参考図書があるのかも不明である。
2011年1月初版で、2012年2月現在レビュー数が30あり、21件が星5つである。しかし、最新のレビューの投稿は、3か月前である。レビューアーは、本書が初めての人も多い。
胡散臭さを覚悟の上で、読み進めた。
208Pもあるが、煎じ詰めると著者のメッセージは一つである。上司を変えるのは不可能だから、上司のタイプをメールで済ませることができるタイプと、電話や対面でのコミュニケーションが必要なタイプと、どちらであるかを判別し、それに合わせたコミュニケーションスタイルを取りなさいということである。
これは、重要なことであり、自分がいくらパワーポイントでの資料作成が嫌いでも、上司がパワポ好きであればそれに合わせる必要があるし、メールだけでコミュニケーションが成り立たないなら、意識して電話や対面でのコンタクトの機会を増やすべきである。これは、強く同意する。上司のタイプを掴み、上司のcomfortable zoneでのコミュニケーションを意識して取ることは、関係を円滑にするうえでは見落としがちな点である。
しかし、MBA流というぐらいであるから、種本がありそうである。どこまでがMBAで教えられている範囲で、どこからが著者が発展させたものか一切分からなかった。
参考になった箇所は以下の通り、
→ダメ上司が理想の上司に変わることは、非常に期待の薄い話
莫大な労力をかけても、確実ではない
時代が変わっても変わらず通用する不変の論理がボスマネジメントである
相手を変えようとするのではない、相手との付き合い方を変える
→上司にも、当然欠点もあれば、過ちもあります
Step1 何をどう改善してほしいのか、理由を加えて伝える
Step2 上司自身が気づいていないことをあなたが伝えることで、これからの上司の発展や成長につながる
Step3 叱られたことを受け止め、次に活かしている上司なのかを見極める
自分に対するコメントを成長の機会として受け止める心の余裕がある上司か
→聴いてくれる相手には、人は話したくなるものです
何とか支援したくなる
成功者の自分が持っている貴重な人脈や情報を、提供してくれる
→質問には、相手を主役にしてしまうという面白い力がある
あなたの投げる良い質問によって、上司は、今まで気づいていなかったことがわかる。しかも、それが質問のおかげであることを忘れ、まるで自分一人の力で気付いたかのような錯覚に襲われる
質問はその効果から、コーチングでも、非常によく使われているテクニックの一つ
→うまく伝えるためのマジック
提案+お伺い
私は、こんな風に考えるんですが、○○課長はどう思われますか?
→上司が嫌だ、苦手だ。この気持ちを抱えながら、他の仕事を進めるのは、あなたの脳に不要な負担をかけてしまいます
→きちんと全体を見回して計画を立て、毎日着実に取り組んでいくほうが、結果はもちろんのこと、精神衛生上もはるかに良い
→アサーティブコミュニケーション、DESC話法
D 記述する 事実や状況など相手が否定できないことを伝える
E 自分の意見や考え 自分が言いたい意見や考えをはっきり伝える
S 提案 相手に対して、これならどうですかという代案を伝える
C 結末 私の提案を採用してくださる、あなたにこんな良い事がありますよという相手にとってのメリットを伝える
※上記の補足
D:Describe 具体的客観的な事実描写をする
E:Express・Explain・Empathize 自分の感じ方感情を正確に建設的に伝える
S:Specify 相手に望む行動や解決策を具体的に伝える
C:Choose 相手がSに対して「NO」と言った場合の代替案を出す