主人公の妹役の女の子が、ふと ときどき背伸びをしたような行動をとるのですが、
これがとてもせつなく、兄であり「コイビト」の彼の前で見せる、無邪気で無防備な言動とあいまって、そのギャップの陰りある姿が、とてもあいくるしく思えます。
兄を愛することで、とりかえしのつかない生き方を選んでしまったと彼女は知っていたとしても(たぶん、知っていたとは思うのですが)一日一日を自分の魂に刻み込むように生きていく
その風景そのものが、ただ坦々と、けれどもしっかりと描かれていてすごいと思いました。
ファッションに時代を感じるというのは(いい意味で)あると思います。
冒頭の部分に、若き日の内藤剛志さんがでているのですが、それも雰囲気があって良いです。
兄妹の2人の間で生まれてくる感情と、今までの日常が失われ、新たに塗り替えられていく
時間のなんともいえない緊張感やゆらぎが、見ているものにあともどりできないジリジリとした感覚や不思議な気持ちを呼び起こしてくれます。
廉価版で復刻したのがとても嬉しくて、すぐ買ってしまいました。
まだ見ていないかたは、まずはレンタルで見てみてください。
そして、この物語が心の琴線に触れた方は、このDVDで何度でもお好きな時に鑑賞してみることをおすすめします。