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29 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
勝負の時,
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レビュー対象商品: 三文ゴシップ (CD)
椎名林檎と同年代のわたしとしては、三枚のアルバムを経て世に生まれたこのアルバムの雰囲気は、とても自然な変化のように思われます。多くの方々が仰る通り、音や歌詞にとげとげしさというか毒々しさというか、そういうものはだいぶ抜け落ちています。しかし、彼女が訴えの根底にあるものは変わらないし(わたしの思い込みを含めても)、メロディーはやっぱり椎名林檎のメロディーです。ただ、彼女のこの成長は素晴らしいですが、こうして彼女が“そっち系”から足を洗った今、かつての彼女に匹敵するような攻撃的かつ刺激的な人が居ないのは残念極まりないです。 また、ラップやオーケストラが参加する音楽は普段あまり聴かないので、とても新鮮でした。これだけ多くの人が一つのアルバムの制作に関わっているという事実だけで、十二分に感動してしまいます。曲に合わせて歌い方を変えている、椎名林檎の女優の如き真摯さも。 偏りがちな耳に、改めて音を聴く楽しさを教えてくれるアルバムです。
23 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
赤裸々なカミングアウト,
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レビュー対象商品: 三文ゴシップ (CD)
やりたい放題、本人さんのリアルな感性を反映していただくのがベストだと考えますが、私は、勝訴ストリップが一番好きで、 東京事変や、さくらんの時の作品は好きになれませんでした。 ジャンクすれすれのノイジーなミクスチャーサウンドと 歌詞の中に”大丈夫!”と歌う、曲だけ聞けば励ましソングに聞こえる歌に ”虚言症”というタイトルが付けられてたりします。 音と歌詞のひねり具合が、林檎さんのアーティスト性だと思ってましたが、 このアルバムには、楽器のトーンとかで、ジャズっぽく聞こえる曲が多く (リズムアレンジはかなり、エレクトロ寄りですが) 歌詞も、シンプルで難解なキーワードが存在しません。 しかし真っ直ぐな力強さに、別の魅力を感じます。 表面が変わっただけで核の部分は変わらない・・・むしろ アレンジが聴きやすくなった分、声、歌詞の世界のセクシャルな部分など 林檎さんの特異性がむき出しになっています。 とはいえ、ジャズのスイングの後ろ側に不穏なギターや、ノイズが鳴っていたり 勝訴ストリップに入ってても違和感の無い曲もあるので、 そっち側に戻ってきて欲しい気持ちも捨てられません。
46 人中、35人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
カラフルな“生”,
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レビュー対象商品: 三文ゴシップ (CD)
いろんなジャンルの方との協演がすばらしい!数時間でいろんなところに旅したような充足感。ワールドワイド!「流行」。“さようなら名プロデューサー”“女の…私に個性は要らない”ガツンときました。 「旬」。平成の美空ひばりです。こんなに歌えるようになったんですか、林檎さん。感動です。シンプルなピアノが沁みわたる。まさに“活きて”います。一言一言かみしめるように聴きました。「ありあまる富」に通ずるものがあってあたたかった。 ちょうど真ん中あたりにこの曲が据えられているのも納得。 音楽は生きてる人間の感情の生々しさで出来たもののほうが近づきやすい、本来は。 だが、現代はそういうものよりも軽く扱いやすくて口ずさみやすくて美しいものが好まれる。でも、私には林檎さんが醸し出す、深くて抜け出せないどうしようもない日常的な現実がとても魅力的だ。その中にもきっと喜びや楽しさはあって、それを見つけ出しながら生きていくのは醍醐味だ。彼女は日常を描くとともにさらにその上の表現を見つけようとしている。 そして才能があるとか天才だとか、そういう世間の目を客観的にみて自分は「凡才肌」です。と主張する。確かに才能がある。だけど、彼女の曲は彼女の周りでごく普通に毎日起こっている日常のせつなさ、たのしさ、苦しみ、よろこびで作られる。私たちも経験する極めてどこにでもあるいろいろな感情を卓越した表現力で豪華絢爛にすばらしい表現者の方々と協力して見せてくれている。 初期では、生死で揺らぎ、確かに存在する“今この時この瞬間、現在”をひたすら求めて、とてつもない得体のしれないパワーを発揮していた。近年は表現者として伸び悩み続けているように私の目には映っていたが、ここにきて、再びです。 今のすべてを見せてくれています。“労働”“成長”“食べよう”“夢”“生きて”など、歌詞には今を生きるという意志が随所に見える。昔と同じで今を求めてはいるが、昔より心に余裕があり上質で人間的で温かい“現在”。 いろんな人と関わりそのなかで虚しくなることもあるけど、それでも受け入れながら生きていく。その先に何があるか分からないけど、一度しかない今を積み重ねて生きていこうと言ってくれているんだと思います。 1曲1曲丁寧に細部にこだわりまくっていて、音楽への愛情や簡単には消費させないぞというプライドも感じます。 自分は自分の色で自由に日常に色をつけていけばいいと言ってくれているようです。 ここまで音楽に真摯に取り組んでいただける音楽家がいることは聴き手にとってはとてもありがたいです。林檎さん自身の輝きが生んでいる音楽だとつくづく思います。 人間いつでも清く正しく生きることはできないけれど、そういうふうに生きたいなと思えるアルバムでした。 高校生の頃、わくわくしながら「ギブス」を買いに行った時のことを思い出しました。 とにかく楽しかった。うきうきした。何回でも言いたい。すばらしいです。 “ドならドルチェのドです”っておしゃれすぎ(「二人ぼっちの時間」)。
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