永久保存版ともいうべき、三島ビギナーの私にとっては、三島由紀夫を知るための★5個では足りない位、内容が充実していた本。
大きく二部構成となっていて、前半は「三島由紀夫の時代」で、生涯と作品を膨大な記録と資料、篠山紀信、土門拳らによって撮影された写真、三島の自筆原稿、書簡、各界著名人の証言と寄稿の数々に圧倒された。
貴重な公威少年時代の紙上映画「世界の驚異」では、文才だけではなく、並々ならぬ映像的な才能、想像力の豊かさと審美眼に驚かされる。
学習院高等科時代の成績表、習作期の未発表小説「廃墟の朝」も一部紹介あり。
愛猫家でもあった、三島の書簡(猫の肉球手形を花押とした)は、非常に微笑ましい一面がみられる。
その他川端康成、谷崎潤一郎達にあてた書簡も掲載されていて興味深い。
代表作の自筆原稿と解説、昭和45年の自決までを時代を追う形で、三島由紀夫という人物を深く掘り下げてあった。
後半は「三島由紀夫という普遍」。
小説だけではなく、映画、戯曲、随筆といまだに人々を魅了し、刺激し、成長し続ける三島の全分野の作品についての紹介、宮本亜門達のインタビューと、三島由紀夫年譜が掲載されている。
別冊太陽らしく、当然のことながら写真も美しい。