黄巾賊がようやく打倒されたのですが,その討伐に参加した劉備たちは,正規軍ではないということで,その働きに見合った恩賞をもらえることなく安喜県という小さな県の警察署長という役職しか与えられませんでした。
ここで,印象深いのは,城外に野営している劉備たちのところに使者が来て,安喜県の警察署長の役職を任命され,これまで一緒に戦ってきた仲間と別れるときに,ある農民兵士が,「それじゃおら達は,百姓に戻りますだ。」といい,それに対して,張飛が「みんな達者でくらせよ!」と叫びます。この別れのシーンは,何か人間というもののつながりを感じ取ることのできる,三国志のなかでも隠れた名場面と言えるのではないでしょうか。
これから,劉備たちは,様々な困難に立ち向かっていきます。孔明との出会いは,まだ先になりますが,三国志は,劉備以外の人物たちの動きも面白いです。この2巻の後半は,腹立たしいぐらい残虐な董卓と,人間性のない軽い呂布,自らの野心の前は,誰であろうと打ち倒していく曹操,そして,その曹操を助けた悲劇の陳宮など,多くの魅力的な人たちが出てきます。
三国志は,必読の物語です。