北方版三国志の著者が、英傑たちを描いた当時の心情や背景を綴りながら、読者へのメッセージを生の声で語る一冊。
北方版で初めて三国志を知った私にとっては、小説中にフィクションがふんだんに用いられていたことを知り驚かされた。
これらのフィクションは、著者の英傑たちに対する強い思い入れと、同情から生まれたことが伝わってくる。そして、それらの創作が人物を生き生きとさせ、息づかいを感じさせるほどのリアリティを与えたのだろう。
全体を通しての一貫したメッセージは「乱世を生きるとは何か」ということだろう。英傑たちは、それぞれに「志」を持ち、その達成のために、命の炎をともし続けた。
三国志を読み、彼らの人生に輝きを感じた読者にとって、これからの21世紀をどう生きるのか、その問題を考える材料がこの一冊には詰まっているのではないだろうか。