今回は曹丕が亡くなるところから、第4次北伐とその時期の呉にまつわる話まで。
これまで登場人物に対する著者の厳しい評価が下っていたが、それはついに諸葛孔明に向けられた。
「諸葛亮の旗鼓の才は、袁紹程度」。
「諸葛亮はおのれの失敗を馬謖になすりつけたような人であるので〜」。
演義に慣れしたんだ人や、孔明ファンにとっては愕然とするような言葉が飛び出してくる。
もっとも著者も孔明の外交や政治力についての評価は高く、また北伐を経験していく中で、
孔明の軍事的能力が成長していくさまが描かれており、単なるうがった見方でないことは読んでいくとわかる。
いわゆる突然風の向きを変えたり、人を殺すような迷路を作ったりと神のごとき人物ではなく、“人間・孔明”を描くことに徹している。
それは司馬懿や曹休、曹真、張コウにも同様で、非常に人間臭い三国志になっている。
さらに曹休と賈逵の不仲、赤壁後の孫権と張昭との確執など、今回も面白い周辺エピソードが満載で読み応えがある。
また外伝という形で6p程度のおまけが毎巻ついてくる。
今回は太史慈。
それも孫策との一騎打ちに始まる演義おなじみの展開ではなく、まだ青州あたりにいた頃の若き太史慈の話である。
これがはっきりいって面白い。
これだけで一冊作れるのではないかという気がする。
こっちも続きが早く読みたい!