三善晃の近作は、作曲者が「意図した音響効果が得られない」と録音を忌避していると伝えられていた。
なかなかCDが発売されず、『谺つり星』などは、実演を聴き逃した者には、如何ともしがたい状況だった。
また、実演で聴けたとしても、東京オペラシティのタケミツ・メモリアルは残響が長すぎて、曲によっては細部がほとんど聴き取れず、困ったこともあった。
今回、CD3枚分の作品集がまとまったことは極めて喜ばしい。
ひょっとして残響過多だったら…と危惧していた音質も、まずは手堅くまとまっており、内容的には満点。
ただ、これは無い物ねだりだが、今回の選曲では「合唱と管弦楽の三部作」も90年代の「四部作」も揃わない。『詩篇』と『霧の果実』が収録されていないのだ。
何とかならなかったのだろうか? 特に『霧の果実』が未収録なのは悔しい…。