主人公で、ゲイである受の想クンは、片恋も入れて三十一人の男に恋をしたことがあるけれど、全て幸せな恋では無いのです。いまだにその中の一人に、脅されながら、身勝手で自己中心的な男のセフレにされ続けていても、その辛い現実を明るく受け流し続けることの出来る、純粋で優しい性質の持ち主です。
美容師である想クンが、あるきっかけで外科医の梶山さんと同居するようになります。始めはクールな梶山さんが、優しい男に変貌してゆきます。ツンデレという枠では収まらない、自然な感じの変貌で、それがとても読んでいて癒されました。
想クンには恋に対する多くの痛みがあり、更に梶山さんを好きになっても自分をきっと好きになってはくれない、という痛みも重なり、そのへんの心理描写を丁寧に描いています。読み流すことが出来ず、集中して読み続けざるを得なかったです。展開にドキドキしながら、夢中で読み終えました。