出版社/著者からの内容紹介
落語立川流。実力者揃いの精鋭集団である。その中にトンでもない落ちこぼれがいた。前座生活は実に16年半。その間、破門は3回。それでも諦めずに談志にくらいつき、ようやく二つ目に昇進。
立川キウイ。落語史に永遠に名を刻むであろう(違う意味で)この男の前座時代を、余すところなく描いた一冊。蹴られても突き放されても、決して談志の弟子をあきらめない。愚直な男の人生に、きっと貴方は涙を流すでしょう......情けなくて。
世知辛い世相を吹き飛ばす、爽快感と笑い、そしてちょっぴり涙の詰まった一冊!
立川キウイ。落語史に永遠に名を刻むであろう(違う意味で)この男の前座時代を、余すところなく描いた一冊。蹴られても突き放されても、決して談志の弟子をあきらめない。愚直な男の人生に、きっと貴方は涙を流すでしょう......情けなくて。
世知辛い世相を吹き飛ばす、爽快感と笑い、そしてちょっぴり涙の詰まった一冊!
内容(「BOOK」データベースより)
桃栗3年、柿8年、キウイは前座を16年。あの「立川流」に、落語史上最強の落ちこぼれがいた。
出版社からのコメント
落語界にあって立川流は独特です。年季による昇進ではなく、前座から二つ目に昇進するには古典落語五十席に加え、講談、歌舞音曲、小唄に端唄、さらに踊りをマスターしなければなりません。真打への昇進にも同様のハードルがあり、その合否の基準は、家元である談志師匠の判断によります。よく立川流が「落語界の東大」と呼ばれる所以は、こうした厳しい基準をクリアした人たちが本業の落語はもちろん、執筆やテレビに映画など、様々なジャンルの仕事を精力的にこなしているからなのでしょう。完全な実力主義ですが、猛スピードで昇進する人もいれば、その逆の人もいます。
それが本書の主人公、立川キウイさんです。300余年の落語の歴史の中で、前人未到の16年半もの長きにわたり、前座生活を送りました。
何で? 誰もがそう思います。
落語が下手なんでしょ。才能がない奴の話でしょ----そう思うかもしれません。
しかもキウイさん、16年半の前座生活だけでなく、一般の会社では解雇にあたる「破門」を3回も受けています。ここまでくると、あらゆる意味で前代未聞、落語史上最強の落ちこぼれなのですが、何よりも不思議なのは、あの談志師匠がキウイさんを決して見放すことなく、今でも弟子にしている事です。
記録的な前座生活の内実、そして談志師匠の弟子であることを決して諦めなかったキウイさんの苦労、それらを通して見えてくるのは、談志師匠が弟子へ抱く思いの数々です。それらは、落ちこぼれ弟子のキウイさんだからこそ見聞できたものが数多くあります。
貴重なエピソードが詰まった一冊です。
AUTHCOMMENTS: えー、どうも。そんわけでフルーティーな落語家、奇しくも今朝は海苔の佃煮の玉子かけご飯を食べた立川キウイです。こんなふつつかな僕ではありますが、一応、著者なものですから、何か言葉を書きます。でも、自分の本のことを嬉々として書くのは野暮な気もするけれど、とにかく今、これに目が止まった方に何が伝えたいかといえば、そりゃもう「読んでください」の一言です。では、どんな本なのかというと、「談志の弟子で落語家を目指す男の落ちこぼれ奮闘記」って感じでしょうか。多分、これを読んでくださっている貴方は僕の親か親戚でないとすれば、間違いなく「立川キウイって誰?」と思ったことでしょう。つまり自分は本当に無名の落語家です。しかもイイ年した腹の出たオヤジです。今。急にUFOに連れ去られていなくなってしまっても、落語界には何ら支障がないという代わりは幾らでもいる哀しい存在かもしれません。でも、そんな僕がとりあえず現時点で落語界に足跡を残せているとしたら、僕しかいないとしたら、16年半という前座歴です。
ご案内ですが、関東の落語家には前座、二つ目、真打と昇進制度があるのですが、普通なら4~5年で年季が明けて二つ目(一応、落語家として一人前の身分)になれるのに、その前座を僕は人の三倍も四倍もやってきたのです。「沈まぬ果実」とでもいいましょうか、よくまぁ辞めなかったと我ながら呆れますけど、そこまで長くやったのは落語史上、僕しかいないんだそうで。しかもその間に破門が3回。とにかく立派な劣等性です。辛くなってからが本当の修業とはいいますが、意地になっていたのか、単に馬鹿なのか、何にせよ諦めずに続けた結果、一昨年、二つ目になれました。この本はそれまでの足掻きもがきを綴ったものです。
「そんな本など読みたくない」なんて言わないでくださいな。だってそうそう上手く、自分の思い通りに生きられる人って少ないと思うんです。挫折と後悔の中、答えや意味を探して逃げたり立ち向かったり......それは芸人に限らず、お勤めの方も自営の方も、学生さんだって主婦の方だって、皆、そうなんじゃないでしょうか? 駄目さと弱さの百貨店である僕の失敗談を読んで、若い方は人生の予習、年配の方は復習というのは如何でしょう?
もちろん、師匠の談志はじめ、あの師匠この師匠と、落語家ならではの楽屋噺もうんと書きました。ちなみに、本が出来た後、師匠に報告に行ったんですね。「師匠、このたび、新潮社から私の書いた本が出ます」そうしたら師匠「そうか。で、誰が書いたんだ?」「いえ、あの、そうではなくて、私が書きました」「分かってる。そういうことにしておきてぇんだろ。で、本当は誰が書いたんだ?」最後まで信じてくれませんでした。でも本当にデビュー作、一生懸命、頑張って書きました。袖すりおうも他生の縁。つまづく石も縁のはしくれっていうくらいです。このコメントを読んだのも何かの縁と思って、ぜひ、本の方も読んでやってくださいませ。
それが本書の主人公、立川キウイさんです。300余年の落語の歴史の中で、前人未到の16年半もの長きにわたり、前座生活を送りました。
何で? 誰もがそう思います。
落語が下手なんでしょ。才能がない奴の話でしょ----そう思うかもしれません。
しかもキウイさん、16年半の前座生活だけでなく、一般の会社では解雇にあたる「破門」を3回も受けています。ここまでくると、あらゆる意味で前代未聞、落語史上最強の落ちこぼれなのですが、何よりも不思議なのは、あの談志師匠がキウイさんを決して見放すことなく、今でも弟子にしている事です。
記録的な前座生活の内実、そして談志師匠の弟子であることを決して諦めなかったキウイさんの苦労、それらを通して見えてくるのは、談志師匠が弟子へ抱く思いの数々です。それらは、落ちこぼれ弟子のキウイさんだからこそ見聞できたものが数多くあります。
貴重なエピソードが詰まった一冊です。
AUTHCOMMENTS: えー、どうも。そんわけでフルーティーな落語家、奇しくも今朝は海苔の佃煮の玉子かけご飯を食べた立川キウイです。こんなふつつかな僕ではありますが、一応、著者なものですから、何か言葉を書きます。でも、自分の本のことを嬉々として書くのは野暮な気もするけれど、とにかく今、これに目が止まった方に何が伝えたいかといえば、そりゃもう「読んでください」の一言です。では、どんな本なのかというと、「談志の弟子で落語家を目指す男の落ちこぼれ奮闘記」って感じでしょうか。多分、これを読んでくださっている貴方は僕の親か親戚でないとすれば、間違いなく「立川キウイって誰?」と思ったことでしょう。つまり自分は本当に無名の落語家です。しかもイイ年した腹の出たオヤジです。今。急にUFOに連れ去られていなくなってしまっても、落語界には何ら支障がないという代わりは幾らでもいる哀しい存在かもしれません。でも、そんな僕がとりあえず現時点で落語界に足跡を残せているとしたら、僕しかいないとしたら、16年半という前座歴です。
ご案内ですが、関東の落語家には前座、二つ目、真打と昇進制度があるのですが、普通なら4~5年で年季が明けて二つ目(一応、落語家として一人前の身分)になれるのに、その前座を僕は人の三倍も四倍もやってきたのです。「沈まぬ果実」とでもいいましょうか、よくまぁ辞めなかったと我ながら呆れますけど、そこまで長くやったのは落語史上、僕しかいないんだそうで。しかもその間に破門が3回。とにかく立派な劣等性です。辛くなってからが本当の修業とはいいますが、意地になっていたのか、単に馬鹿なのか、何にせよ諦めずに続けた結果、一昨年、二つ目になれました。この本はそれまでの足掻きもがきを綴ったものです。
「そんな本など読みたくない」なんて言わないでくださいな。だってそうそう上手く、自分の思い通りに生きられる人って少ないと思うんです。挫折と後悔の中、答えや意味を探して逃げたり立ち向かったり......それは芸人に限らず、お勤めの方も自営の方も、学生さんだって主婦の方だって、皆、そうなんじゃないでしょうか? 駄目さと弱さの百貨店である僕の失敗談を読んで、若い方は人生の予習、年配の方は復習というのは如何でしょう?
もちろん、師匠の談志はじめ、あの師匠この師匠と、落語家ならではの楽屋噺もうんと書きました。ちなみに、本が出来た後、師匠に報告に行ったんですね。「師匠、このたび、新潮社から私の書いた本が出ます」そうしたら師匠「そうか。で、誰が書いたんだ?」「いえ、あの、そうではなくて、私が書きました」「分かってる。そういうことにしておきてぇんだろ。で、本当は誰が書いたんだ?」最後まで信じてくれませんでした。でも本当にデビュー作、一生懸命、頑張って書きました。袖すりおうも他生の縁。つまづく石も縁のはしくれっていうくらいです。このコメントを読んだのも何かの縁と思って、ぜひ、本の方も読んでやってくださいませ。
カバーの折り返し
「お前、足くずしてもいいぞ。もう二つ目なんだから」
師匠はずっと正座をしていて僕を気にかけ、声をかけれくださいました。
「また、何かあった時は来てくれよな」
ドジでグズで師匠をしくじってばかりいた僕が、師匠からそう言って頂けるなんてと、胸に去来する熱いものがりました。そうしたら師匠は、
「俺の身の回りのために、お前を前座に戻してもいいぞ」
少し意地悪そうな笑みを浮かべて言うので、僕は破門PTSDですから、マジに、
「師匠っ! いつでも伺いますっ! それだけはご勘弁くださいっ!」
師匠はずっと正座をしていて僕を気にかけ、声をかけれくださいました。
「また、何かあった時は来てくれよな」
ドジでグズで師匠をしくじってばかりいた僕が、師匠からそう言って頂けるなんてと、胸に去来する熱いものがりました。そうしたら師匠は、
「俺の身の回りのために、お前を前座に戻してもいいぞ」
少し意地悪そうな笑みを浮かべて言うので、僕は破門PTSDですから、マジに、
「師匠っ! いつでも伺いますっ! それだけはご勘弁くださいっ!」
著者について
立川キウイ(本名・塚田洋一郎)
1967年1月、東京都板橋区生まれ。某専門学校広報科卒。
1990年12月、立川談志に入門。以後、紆余曲折を経て2007年7月、二つ目に昇進。出囃子は「木曾節」。前人未到の前座期間、こまめに綴った日記が話題になる。キウイという高座名ながら、ビタミン不足は否めず、ニュージーランドにも行ったことがない。趣味は激辛食べ歩きと映画鑑賞。定期的にこなす自身の落語会のほか、立川流寄席にも出演中。
1967年1月、東京都板橋区生まれ。某専門学校広報科卒。
1990年12月、立川談志に入門。以後、紆余曲折を経て2007年7月、二つ目に昇進。出囃子は「木曾節」。前人未到の前座期間、こまめに綴った日記が話題になる。キウイという高座名ながら、ビタミン不足は否めず、ニュージーランドにも行ったことがない。趣味は激辛食べ歩きと映画鑑賞。定期的にこなす自身の落語会のほか、立川流寄席にも出演中。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
立川 キウイ
本名・塚田洋一郎。1967年1月、東京都板橋区生まれ。某専門学校広報科卒。1990年12月8日、立川談志に入門。以後、紆余曲折を経て2007年7月、二つ目に昇進。前人未到の前座期間、こまめに綴った日記が話題になる。定期的にこなす自身の落語会のほか、立川流寄席にも出演中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
本名・塚田洋一郎。1967年1月、東京都板橋区生まれ。某専門学校広報科卒。1990年12月8日、立川談志に入門。以後、紆余曲折を経て2007年7月、二つ目に昇進。前人未到の前座期間、こまめに綴った日記が話題になる。定期的にこなす自身の落語会のほか、立川流寄席にも出演中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)