師走の喧噪が江戸に漂う頃、ようやく磐音さんとおこんさんは帰府の途上。
一方、南町奉行所年番与力の笹塚様は、6年前、決着しなかった因縁の相手と
再びまみえようとしていた。
今回、旅の途中にある磐音さんの代わりに笹塚様を助けるのは、
幼馴染みとの恋が順調に進んでいる品川さん。
数年来、磐音さんと付き合いつつも、これまで磐音さんの桁外れの強さに
実力を発揮することのなかった品川さんが、本当に役に立てるのかしらと
ハラハラしながら、読み進めてしまった。
だけど、思った以上に頼りがいのある様子に、
何というか、我が子の成長を喜ぶ母のような心境になった。
ま、藩主福坂実高の前で自分の婚約者、
それも現時点では町人にすぎないおこんさんのことを
「おこんどの」と呼ぶのはどうなのかしらと思ったりもしたけれど、
大きくお話の流れを滞らせるほどではないので
目をつぶるとして。(だけど評価は-1で)
最後は磐音さんの桁外れの強さを見せつけるチャンパラシーンが
待ってはいるのだけれど、
普段は脇役の品川さんや笹塚様の活躍が見られたのが
よかった回でした。