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七月七日
 
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七月七日 [単行本]

古処 誠二
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

日系二世の語学兵の苦悩を描く戦争長編。
日本人と同じ顔、同じ言葉を喋るがアメリカのために戦う日系二世の語学兵、ショーティの栄光なき孤独な戦い。アメリカ人以上にアメリカ合衆国への忠誠を要求される日系人の苦悩を描く力作戦争長編。

内容(「BOOK」データベースより)

「日本人の子として恥じぬよう、アメリカのために全力を尽くす!」日系二世語学兵の、栄光なき孤独な戦い。第二次大戦末期のサイパンを舞台に描く、古処戦争小説の最高峰。

登録情報

  • 単行本: 304ページ
  • 出版社: 集英社 (2004/9/24)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4087747158
  • ISBN-13: 978-4087747157
  • 発売日: 2004/9/24
  • 商品の寸法: 19 x 13.4 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 913,036位 (本のベストセラーを見る)
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By CB
形式:単行本
軽薄な戦争批判のドラマの溢れる昨今、この様な小説が新たに生み出されたのは驚くべき事である。
これはあまりに重苦しく、あまりに切なすぎる。

氏の作品は、特に日本軍と米軍の兵士が接触する場面が多い。
両軍の兵士の根本的な差異は余りに大きく、深すぎる。
特に氏は言語・風習といった観点からの描写には定評があるようである。
日米の苦しみを丸ごと引き受けたかのような日系2世の語学兵が主人公の今作は、特にそれを余す事なく描き切っている。
深い断裂に苦しみ、仲間を失い、どちらの国にも憎まれる日系2世の「ショーティ」が結末に下す決断は余りに非情だ。
しかし、もし結末まで読んだのなら、彼はそうせざるを得ないのだと誰もが必ず理解するだろう。

救いもなく、報われることもない、胸に焦付くようなこの戦争小説は、昨今の日本人が到底生み出す事のできない傑作だ。
軽々しく共感や感動などできない。
しかし、軽薄さを廃し、ありきたりな戦争小説を超越したこの様な作品が、もっと広く読まれる様に願う。
このレビューは参考になりましたか?
11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本|Amazonが確認した購入
日系二世の語学兵「ショーティ」(日本語なら「チビ」?)を主人公にサイパン玉砕戦を描いた作品。「日本人の子」でありながら「アメリカのために全力」を尽くさなければならぬという設定には「ナルホド」。後半は予想もしなかったストーリー展開で、最後は泣かせます。夕方から読み始めて、明日は仕事だというのに午前3時までかけて一気に読み切ってしまいました。日米国民双方にとって戦争がいかに苛酷であったかが、フィクションならではの深い心理描写で描かれています。はっきり言って傑作…とは思うけど、どうして、僕より年下の作者がこんな小説を書くことができるのか。「戦後世代」として深く考えさせられる一作でした。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By yukkiebeer #1殿堂 トップ50レビュアー
形式:単行本
 日系二世の米兵ショーティは語学兵としてサイパンの戦線にいた。見かけが「ジャップ」の彼は、“同胞”である米軍兵士に猜疑の目を向けられることも珍しくはない。
 日本軍の敗色が濃くなってきた夏、サイパンで玉砕覚悟の日本兵や民間邦人をなんとか投降させようとショーティは奔走する…。

 太平洋戦争が単に物量の多寡によって雌雄を決するという闘いであっただけではなく、和洋双方の精神の激しいぶつかり合いでもあったことを、日系米兵という存在を触媒として描いた力作です。堪能しました。

 この小説の中で日本兵や民間邦人とショーティとは、戦争遂行における和魂についてたびたび緊張感溢れる論戦を繰り広げます。「生きて虜囚の辱めを受けず」の思いが骨の髄まで染みついて閉ざされた日本人の心を、理をもってこじ開けようとするショーティ。彼が口にする言葉は、ときに過半を救うために一部を犠牲にするというギリギリの戦法です。
 そしてこの対話の中で、戦争における義や日系米兵の置かれた立場といったものが、実に不安定なものであることが炙り出されていきます。

 義のための戦争という美名のもとに投入された多くの兵士たちが、身も心も疲弊した果てに、自棄の気持ちへと駆り立てられていく。もうこの戦争には後がないという時期のやりきれないほどの焦燥感が南方の兵士たちを取り巻いています。そうした時間と空間にある戦争というものの極度に張りつめた様子が、乾いた筆致で見事に描かれています。心に痛みを伴いながら読みました。

 同じ作者の他の作品も手にしてみたいと思わせるだけの力強さをもった作品でした。

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