神隠しや誘拐を題材にしたサスペンス作品である本作は、82分という短い時間にも関わらず、それでも長いと感じる駄作だ。本編にあるまがまがしい雰囲気は、登場人物達の現実味がない行動と展開の不可解さが完全に台無しにしてしまっている。女の子達がただ騒いでいるだけの映画と言われてしまっても、この出来では納得せざるをえないのではないか。
次々と行方不明になっていく少女達と7歳の娘か失踪し、悲しみにくれる両親。時間系列がある程度混合しながら物語は進行していく。
主人公達は一体誰に誘拐されたのか、犯人は人間なのか霊なのか。何もわからないまま、物語の鍵となるある森へと舞台は移っていく。 結末はこの手の映画が好きな人なら、ある程度予想出来る範囲。それでも、そこに至るまでの過程をきっちりと作られているのであれば不満はないだろう。だが、実際には不満だらけ。まず、登場人物達の行動があまりにも現実味がなくて困る。車を延々尾行していたのに何故かナンバーを確認していない、危険だとわかっているはずなのに携帯電話を一切使用しない、嫌なら車に乗せてもらえばいいものをわざわざ歩いて森の中を帰る等、きりがないほど行動が目につく。基本的に、不穏な空気を感じる→ゆっくりと周りを見る→ある一点を凝視するの繰返し。階段をゆっくり降りていくシーンに長い時間を使う必要が果たしてあるのか。結果、どれほど緊迫した展開になっても緊張感はほぼ皆無。また、あり得ない展開も非常に多い。赤の他人の家で誘拐される、転んだ場所に油がひいてある、走って逃げている人に長いポールが刺さる。これらの一連の流れは本当にチープで、たまたまにしてはほどがある。そもそも少女達が誘拐されるタイミングが何故今なのか。
最終的に始めから警察に連絡していれば済む話。もっと現実味を持たすことは出来なかったのか。