児童養護施設を舞台にしたミステリーです。
主人公は施設の保育士で、施設で暮らしている子供たちにまつわる
不思議な事件を解決していきます。
児童養護施設で暮らしているため、
子供たちはいずれも昏い過去を持っています。
中には想像するのを躊躇われるような文章もありますが、
施設で明るく生活している様に、ギャップに癒されます。
主人公のキャラクターもよかったです。
非常に自然なセリフ回しで好感が持てました。
ただし、肝心のミステリー部分についてはやや雑な印象をうけました。
一応、事件に似た事象が発生して謎解きが始まるわけですが、
結論はどこかご都合主義的なものが多かったように思います。
しかも、謎解き自体は基本的に探偵役が脈絡なく解決するため、
いつの間にか終わっていたというイメージです。
いくつかのストーリーでは、そもそもの謎解きに必要な場面表現が弱く
解決までに筋道に非常に腑に落ちないものがありました。
まぁ、どちらかと言えばミステリー要素よりも、
登場する子供たちの心情を丁寧に書かれているものと思いますので、
それほど気にはならないと思います。