一般相対論を専門としない人を対象に行われた入門的講義を元にして書かれた本です。ニュートン力学の検討からはじまって、重力場の方程式を導いたあと、シュワルツシルド解と相対論的宇宙モデルを紹介したところで終わります。オーソドックスな書き方ですが、著者なりの整理の仕方がはっきりと書かれていて、それが理解の助けになるのではないかと思います。またゲージ理論の話が途中に出て来るところが面白いです。式の変形は丁寧に書かれています。薄い本でよく見られるように、この本でも重要な事項が演習問題に回されています。従って読者は演習問題を解くことが必須となりますが、難しい問題が多くたぶん初心者はほとんど歯が立たないでしょう。でも巻末に詳細な解答が載っているので心配はありません。「具体的に手を動かして実感できる入門書になっているものと期待する.」とありますが、それは成功しているのではないかと思います。
本書を読むためにはニュートン力学は当然として、そのほかにマクスウェルの方程式と特殊相対論、ラグランジアンとラグランジアン密度、線形代数、級数展開などの知識が必須です。ただし特殊相対論については本文中で復習します。