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一瞬の光 (角川文庫)
 
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一瞬の光 (角川文庫) [文庫]

白石 一文
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (78件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

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橋田浩介は一流企業に勤めるエリートサラリーマン。38歳という異例の若さで人事課長に抜擢され、社長派の中核として忙しい毎日を送っていた。そんなある日、彼はトラウマを抱えた短大生の香折と出会い、その陰うつな過去と傷ついた魂に心を動かされ、彼女から目が離せなくなる。派閥間の争いや陰謀、信じていた人の裏切りですべてを失う中、浩介は香折の中に家族や恋人を超えた愛の形を見出していく。

著者はデビュー作である本書で、「人は何のために生きるのか」「人を愛するとはどういうことか」という大きな問題に取り組んでいる。観念的になりがちなテーマを軸にしながらも、背景となる企業社会を残酷なまでにリアルに描くことで、地に足着いた存在感のある物語を作り上げた。無慈悲な現実の渦に見え隠れする感動、生きる喜び。そうした一瞬の光を求めてがむしゃらに生きる一人の男の姿が、そこにはある。

ロングセラーになった『僕の中の壊れていない部分』(2002年刊)に比べると、性描写が粗く、文体もまだ定まっていない感がある。古風な女性観にもやはり疑問は残った。だが本書の魅力はそういった批判を超えたところ、懸命に生きる人間の輝きをすくい上げようという、作品に込められた熱い思いにあるのだ。終始冷静で理知的な浩介が本当の気持ちを叫ぶ場面、著者の思いがページからあふれ出し、読み手は心を打たれるだろう。(小尾慶一) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

出版社/著者からの内容紹介

期待の新鋭、衝撃のデビュー作、待望の文庫化!

38歳の若さで日本を代表する企業の人事課長に抜擢されたエリートサラリーマンと、暗い過去を背負う短大生。二人が出会って生まれた刹那的な非日常世界を描いた感動の物語。


登録情報

  • 文庫: 589ページ
  • 出版社: 角川書店 (2003/08)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4043720017
  • ISBN-13: 978-4043720019
  • 発売日: 2003/08
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (78件のカスタマーレビュー)
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24 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
悲運の名作 2009/8/20
形式:文庫
白石一文の「一瞬の光」は「男性主義」や「エリートの鼻持ちならぬ自慢話」、「かっこつけのナルシストの話」などと批判されることがある。また肯定的な意見の中にも、お涙頂戴の「ケータイ小説的な感動」を評価するものもある。しかし、いうまでもなく、それらは誤解だ。作者は、世間的な価値観(ルックスや、学歴、家柄など)や男性的な本能(暴力性や性欲など)などから解き離れたところに生の充実があり、そういう充実感の中でこそ幸せな恋愛ができ、豊かな人間関係が築けるということを言おうとしている。これは全著作で一貫している。橋田をイケメン、高学歴、高IQ、エリートに設定したのも、瑠衣のような女性を登場させたのも、そういう世間的な価値観が人生の充実にそれほど関係がない、ということを説得力を持って読者に伝えるための道具に過ぎない。そしてこれがストーリーの軸だが、「そんな世間的な価値観を追い求める結果、虚無感に陥った人間(橋田)がどのようにその状態から抜け出していくか。」ということを橋田という主人公を使って、考えていく。そして考えるヒントが作中に散りばめられている。これは一流の思想書である。決してハードボイルド小説やケータイ小説ではない。
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17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ひろ
形式:文庫
出世街道を否応無く進んでいく男と、幼いころに受けた虐待の経験により
人を愛することができない女性の微妙な関係を描いている話。
親の愛を受けずに育った人間にとって、人を信じて愛するということがいかに難しいか。
“依存”と“愛”は違うし、そういう人を相手に信頼や愛情を伝えることはとても難しい。
裏切られたり捨てられたりするのが怖いから、先に裏切る、捨てるという行為を繰り返す女性を、下心無しで支える男。
でも女性は繰り返し、繰り返し、相手の心を試す。
それでも男が傷ついたときに心を寄り添わせて支えるのは、自分の恋人ではなくてその彼女で。
本当の信頼とか愛情を成立さたときにはもう、遅い…。
なんだか非常に切ない話しでした。

虐待を受けた人の話というのは、結構色々読んできたけれど、本当に難しいし、痛々しい。
本当に愛情を与えてほしかった人間(親)から与えられなかった人は、
「自分は愛される価値の無い人間だ」と思って育つ人が多い。
そのため、他人から向けられる愛情を上手く受けとめられないのだという。
だから、傷つけられる前にわざと相手を傷つけたり試したりして、
自分からどんどん孤独に向かっていく。
孤独の中に居れば、人から裏切られることはないから、と。

この小説は虐待の過程を書いているわけではなく、次第に虐待の様子が明らかになってくるもので、
その分、「過去はどうにもしてやれない」という辛さが伝わってきます。
とても、とてもナイーブで難しいことなのだけれど、
でも、そういう人にとっての『光』になる人間は必ずいる、と信じたくなる話。
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16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By
形式:単行本
人間の愛や苦悩は、どんなかたちであれ、「生きる」証。それぞれの苦しみを繊細な描写で綴り、臨場感を持って感動出来た。
結末の物悲しさは、余韻と共に柔らかい空気に包まれて、私に「前」を向かせてくれた。

この著書を読んで、ますますこの作家が好きになった。彼の人生観についてもっと知りたい。彼の著書を読んで常に感じることは、「小説」という本には恋愛・友情・仕事・お金・人生などの「枠」があってはいけないものなんだ、ということ。この作家の著書から、最近わたしが忘れかけていた読書の醍醐味を再び味わうことが出来たのです。

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投稿日: 4か月前 投稿者: フォーク世代
久しぶりに感動作に出会えた。
主人公の行動に疑問を覚えるところもあるけど、そこはしっかり説明入れてカバーしているので、納得できる。
☆4つにするか迷ったけど、感動したので☆5つ!
投稿日: 14か月前 投稿者: Naked 田中
よくある設定だが、主人公の心情の掘り下げ方が独特で味わい深い
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一瞬の光
読み進めていっていて「一瞬の光」というこの小説のタイトルがまずしっくりこないし、ドラマチックな展開が逆にありきたりすぎてつまらなくなるところはあります。... 続きを読む
投稿日: 16か月前 投稿者: よしる
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一瞬一瞬を生きることを選んだ男の物語
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現代盤「人間失格」的な.....
直木賞作家 白石一文のデビュー作である本作.
読み終えての感想を一言で言うと「きれいな物語」である.... 続きを読む
投稿日: 2010/2/14 投稿者: rp
アンバランスさ。
直木賞受賞おめでとうございます!

「一瞬の光」を当時読んだときのインパクトはもの凄かったです。... 続きを読む
投稿日: 2010/1/23 投稿者: trail blazers
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