「結果が出なくても小さな目標を見続けられるか」、「状況の変化に応じてアクションプランを変更できるか」が勝負の分かれ目、など沢山の箇所にアンダーラインを引いたり、手帳やノートに写した。「年収10倍アップ」を始め、いかに成功を収めるか、なぜアナタがダメなのかを説教する本もよく売れる一方で、こういう地味な本が読まれる(売れる、ではなく!)のは興味深い。
毎日の日常で自分を小さく律し、小さな目標を見続け達成していくこと。つまり、成功を夢見るだけではダメで、まず自分にできる1歩をすぐにやることが自分を成長させる。紙に書いたら夢が叶うとか、念じ続ければ夢は叶うというのはある意味、大変無責任な言葉だ。小さな目標に対してすぐに行動せずに、無茶な無謀な計画や夢を描くことこそ、戒められるべきだとこの本を読んで思った。また、失敗の記憶を学びの機会に変えるという点も大いに参考になった。イチローは凡退しても、道具の手入れをする時間にそれを学びの機会とする。「あんな失敗二度と思い出したくない」としてしまうか、「あの失敗があるから今の自分がある」と考えられるか。この差は大きい。
考えてみれば、イチローはもちろん、現役の長い野球選手はそれだけ凡退や三振の数も多い。例えば、868本のホームランを打った王さんは1319の三振をしている。今までは「長くやってれば三振も多いよね」くらいしか思わなかったが、そこからどれだけ沢山のことを己の力に変えたのだろう。誰もがイチローになれるわけではない。でも、学べることは無限にある。WBCでのイチローに震えた人なら強く共鳴することは間違いない。