官僚が書いた自分史、そう思ってみたら、表紙が違う、中味の構成も違う、
なんと、コミックが・・・
一柳氏の名前は、あの「官僚たちの夏」のモデルとなった佐橋氏の最後の後輩として聞いていただけに、
番組が始まったときから興味を持っていた。
番組自体もBS放送にありがちなものとの予想に対し、毎回意表をつくゲストとテーマに、
いわば予想を裏切られ続けたが、それもまたが楽しみであった。
その番組本かと思ったら、それもまた裏切られた。
コミックを大胆に使った構成、掛け合いのような文章、どんどん読み進むのだかが、
一方で、一柳氏が何を考え、何を思ってきたのか、日本への熱い思いが伝わってくる。
そして、同時進行で変化する一柳氏、徹底的に女性スタッフに鍛えられ、指導される様がまた
笑いを誘う。
一柳氏は、古いタイプの良き官僚である。日本想いの。そして、その思想もまた古いタイプの男だ。
そんな彼が、少しずつ変わっていくさまは読み物としても一級の面白さだ。
あの一柳氏がこんなエンターテイメントを作った?と思ったら、
なんと、共著。
その相手が、テレビ番組を作っている構成作家だったから、納得した。
しかし、この作家とともに、女性スタッフたちが、いかに頑固なオヤジを変えていくか、
そのさまは、こんな父親を持って苦労している、娘、夫に持った妻たちだけでなく、
いかに自分が頑固で、まわりが見えていないか、それに少し気付き始めた男性諸氏にとっても
ぜひ一度読んでみる価値がある。
かくいう私も、一柳氏を見習って、と密かに考えている一人でもある。