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漫画化されており、それはそれで別の魅力があるのですが、是非活字で本書も読んでもらいたい。本書は、漫画よりも遥かに深い。恐ろしく深い。それでいて華やかである。
この主人公は一言で言えば無茶苦茶である。
猿を殴った猿回しを気に入らないと言ってぶっ飛ばし、失恋して便所でオイオイ泣き、太閤秀吉を刺殺しようとしたかと思えば槍一本で負け戦の戦況を一変させる。自分を狙う刺客と酒を酌み交わし、朝鮮で腕比べをし、それでいて古典に通じ、当代きっての文化人でもある。
この物語、主人公が貫いているのは、漢としての美学である。信念と言ってもいい。
漢が10人いたら10通りの漢の道があると思ってよい。
だから、慶次郎の命を狙いつつ慶次郎の男ぶりに惚れぬく刺客がいてもいいし、この男につきあったら身の破滅や!と叫びつつ徹底した商人道を目指す男や吉原色町の首領になった男、逆に組織の為に己の身を全て捧げる男や、義を貫く為になら重臣達の息子すら斬り捨てて眉一つ動かさぬ直江などが、それぞれの持ち味と信念の元に生き生きと活躍するのである。
徹底した信念は覚悟に通じ、覚悟から醸される迫力がこの登場人物達に宿り、その決して報われるとは限らない、どこか悲しげですらある生き様を、日常生活のふとした瞬間に思い出させるのである。
男の生き様、是非ご一読を。
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