「スゴイ自分」(=幻想)を保つためになら、
何でもする人々・・・
◎ 内 容
精神科医である筆者が最近の臨床現場で感じている、
3つの特徴的な傾向がある
......1、ひきこもりの増加にみる打たれ弱さ、
2、何でも他人のせいにして切り抜けようとする他責的傾向、
3、覚醒剤や合成麻薬などにすがる依存症の増加......。
これらの根源に横たわるのは、実は同じ病理である。
いずれも、「こうありたい」という自己愛的イメージと、
現実の自分とのギャップが大きすぎ、
ありのままの自分を受け入れられないのである。
「自分は何でもできるんだ」という空虚な幼児的万能感を
ひきずったままの若者・大人の増加。
その「成熟拒否」の背景には、親の側の過大な期待と、
現在の幼・青年期には失敗や喪失体験が少なく、
精神分析でいう「対象喪失」が機能しなくなっていることがある。
本書では、臨床例・事件例をもとにこの問題を分析。
喪失を受けとめ、地に足のついた真の再生を果たすための
処方箋を示す。
◎ 目 次
はじめに
第1章 「打たれ弱い」という病
第2章 一億総「他責的」社会
第3章 依存症......自己愛の底上げ
第4章 大人になるってどういうこと?
......対象喪失とは何か
第5章 子どもを子どものままにしないために(処方箋)
◎ 著者プロフィール
片田珠美(かただたまみ)
1961年広島県生まれ。精神科医。大阪大学医学部卒業。
京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。
人間・環境学博士(京都大学)。
フランス政府給費留学生としてパリ第8大学で
ラカン派の精神分析を学ぶ。臨床経験にもとづいて、
心の病の構造を分析。
現在、神戸親和女子大学教授。京都大学非常勤講師。
著書に『17歳のこころ』(NHKブックス)、
『攻撃と殺人の精神分析』(トランスビュー)、
『こんな子どもが親を殺す』(文春新書)、
『薬でうつは治るのか?』『やめたくてもやめられない-
依存症の時代』(いずれも洋泉社新書y)、
『無差別殺人の精神分析』(新潮選書)などがある。
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