オフの日を一日潰してしっかり全部読みました。
イメージとしては「forest」のような文法参考書です。
文法事項が体系的にまとまっており、付録に「不規則変化表」や「数の表現」「文内で用いられる記号(,や:など)」の解説まで付いています。
しかし、それらの本と異なる点は、
文法事項をネイティブスピーカーの視点でとらえ解説していることにあります。
今まで大西先生が出された本(ネイティブスピーカーシリーズやハートで感じるシリーズ、イメージ英文法シリーズなど)で一貫として行ってきたことです。
既存の文法参考書は、学習者がぶち当たる「何でそうなる?」に答えていないことが多く、この本は「なぜそうなるのか」ということを中心に書かれているので納得しながら先に行けると思います。ネイティブスピーカーが英語を話す時のイメージ、感覚を身につけることが出来るので、応用が利きます。
今回の一億人の英文法では話すための文法語法の解説をすべて網羅していることから、
大西先生の本の集大成といった感じです。
文法事項の解説は今までの本の中で一番洗練されていると思います。
ただ、前置詞や副詞(out,off,up,down)などの語彙はネイティブスピーカーシリーズの方が分かりやすいです。
1冊の参考書という性質上(コンパクトに収める必要があるため)、かなりわりきった書き方をしなくてはならないので仕方のないことかもしれませんが。
東進ブックスということもあり、受験英語も少し意識していたように思えます。
私は英語教育者ではないので恐縮ですが、受験英語の観点から見ても十分受験に対応できると思います。
そういった意味でも万人にお勧めできます。
しかし、個人的には、受験生あるいは英語に苦手意識を持っている方にはネイティブスピーカーシリーズ(
ネイティブスピーカーの英文法―英語の感覚が身につく、
ネイティブスピーカーの前置詞―ネイティブスピーカーの英文法〈2〉、
ネイティブスピーカーの英語感覚―ネイティブスピーカーの英文法〈3〉の3冊)を読むように勧めます。
こっちの方が分量が少なく分かりやすいのでとっつきやすいからです。
読み終えたころにはきっと英語が好きになっているはずなので、それを起爆剤にして一気に「一億人〜」を読んだ方が効率が良いかなーと思います。
○個人的にちょっと残念なところ
・例文集がない
(「forest」は別売りで問題集や例文集やCDが付いているので、そういう意味でちょっと不親切かも。)
・索引がない※
(目次は充実しているけども、単語から検索できない。私は通読派なので不自由しないけど人によっては不便かも。)
※追記 Dec 26'11
索引が以下のリンクからダウンロードできます!(私は使っていないのですが・・)
http://www.toshin.com/books/pdf/INDEX_111213.pdf
※追記 Mar12'12
どうやらCDも発売されるようです。
※既書「
大西泰斗のイメージ英文法―English Brain Force(DVDブック)」との違い
以前twitterで大西先生に「イメージ英文法」との違いを質問したことがありまして、ご回答いただきました。せっかくなので載せておきます。
『「イメージ英文法」
は、あまり体系化を考えず重要表現の「使われるかんじ」を詳しく解説しました。
「一億人」
はシステムそのものへの言及を多く含んでおり、また重要な文法事項はほぼ漏れなく解説が行われています。』
私は両者とも読んだのですが、知識的には「一億人」で「イメージ英文法」の内容をすべてまかなえると思います。ただ、一部イメージ英文法の方が詳しい部分もありましたが、体系的にまとまっているという意味で「一億人」の方が読みやすかったです。