西村さんのテキスト(こう呼んで構わないと思います)は、過去の作品の例を豊富に挙げているので、とてもわかりやすく、その点では他の同種の書籍を圧倒的に上回っています。ただ、西村さんの本を読み続けてきた私には、本書は過去の著作へ追補したものなので、新味がなく、さらに残念なのは過去の著作では例に挙げた映画の各シーンがスチールであったり、リアルなイラストだったのに比べて、本書のその部分のイラストがいただけない点です(デフォルメしすぎで私は好きではない)。
今回メインの新たな部分、特にデジタルを含む技術的な点に関しては、撮影術、照明術などに比べて簡潔に過ぎて、この点も少々期待はずれ。
しかし、映画制作に関しての知識が乏しい人には恰好の入門書ではありましょう。でも映画制作がほんとに「一人で」完結することはありません