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5つ星のうち 5.0
ヴェルディの世界へのノスタルジア−−ヴェルディは何故「レクイエム」を書いたのか?,
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レビュー対象商品: ヴェルディへの旅―写真とエッセイでたどる巨匠の生涯 (単行本)
『ノスタルジア』(1984年)と言ふ映画がある。ロシア(ソ連)の映画監督アンドレイ・タルコフスキーが、イタリアで撮影した美しい映画である。この映画の冒頭と終はり近くで、ヴェルディのレクイエムの序奏が流れる。この映画の全篇を通じて圧倒されるのは、そのヴェルディのレクイエムの美しさと共に、この映画の舞台であるイタリアの風景の美しさである。この映画を見ると、ヴェルディの音楽は、イタリアと言ふ国無くしては、生まれなかった事を痛感させられる。(ヴェルディの好きな人は、是非、この映画を観て欲しい。)本書は、そのヴェルディを生んだ時代と風景に関する素晴らしい一書である。
この本は、クラシック音楽の写真家として知られる木之下晃氏の写真と、元三井物産社員で、オペラ研究家である永竹由幸氏の文章によって、作曲家ヴェルディをその家系、出生、生い立ち、恋、農園経営、出版、愛人、など、多角的な視点から語った本であるが、その内容は、私にとって、驚きの連続であった。ヴェルディが、偉大な作曲家であった事は、誰もが知る事だが、そのヴェルディが、同時に、非常に優れた農場経営者であった事、(それも、農場経営が非常に好きであった事)、彼が、不動産投資に非常に熱心であった事、そして、ヴェルディが、それまでは事実上存在しなかったオペラ作曲家の著作権を主張した最初の作曲家であった事など、私にとっては、初めて知る事の連続であった。中でも、ヴェルディが、あのレクイエムを作曲した際、愛人と激しい恋をして居た事は、私にとっては初めて知った事で、詩人マンゾーニの追悼と言ふ表向きの理由とは、別の、隠れた動機が、あのレクイエムに秘められて居たのかも知れない事は、私にとって、大いなる驚きであった。(まるでタルコフスキーの『ノスタルジア』の様である。)−−作曲家にとって、音楽とは、自分の心の秘密を隠す場所であるかの様である。 本書が、イタリア語を含む外国語に訳され、読まれる事を期待する。 (西岡昌紀・内科医/しだれ桜を惜しみながら)
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5つ星のうち 5.0
北イタリア,
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レビュー対象商品: ヴェルディへの旅―写真とエッセイでたどる巨匠の生涯 (単行本)
美しい写真集です。イタリアという言葉から、太陽の光にあふれる南イタリア
を連想してしまいがちですが、ヴェルディの生まれたのが厳しい気候の北イ タリアであることを、改めて思い起こします。 撮影される空の色も風景や建物も、ある種のかげりを感ずるものが含まれ、 長い時間をかけて注意深く撮影され、選ばれたものだと思います。 また共著者によるエッセイも、ヴェルディの出自からたどる、こだわりの文章 です。ヴェルディと二番目の妻ストレッポーニとの複雑な愛憎、財テク家とし てのヴェルディ、現実主義者としての面が出た優れた農場経営者としての 顔、深く知れば知る程、すごい人だったとの思いが募ります。
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