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この演奏は、ヘンデル:水上の音楽と並んで、70年代アーノンクールの不滅の金字塔である。この録音以前でも、彼は既に多くのバッハ演奏で古楽演奏のパイオニアとしての評価を確立していたが、古楽器を用いるという根本的にラディカルな点を除けば、比較的<おとなし目>の演奏をしていた。ところが【四季】&【水上の音楽】ではようやく本領を発揮、彼は超新星<爆発>したのである。
驚くべきアバンギャルド、攻撃的・先鋭な表現であり、LP発売と同時に世を二分する論争が巻き起こった。後の「毀誉褒貶の激しいアーノンクール」というイメージの源泉は、まず【四季】と【水上の!3楽】において生じたのだ。
【四季】という曲は、ビバルディの他の作品に比べても譜面を見た限りでは、<音符の数>が少なくヒネリも乏しいので、どちらかというとビバルディの創作力の衰えを証明する作品と見做されることもあった。しかしアーノンクールは「この曲はバロックを代表する傑作である」と主張し、この演奏で抗議したのである。彼は【四季】のパリ版スコアなるものを持ちだしてきて、「当時の楽譜に書かれた演奏法の指示を忠実に読み取るように心がけた・・・」という風な説明で、空前の音響を創造した。前人未到というのは、この演奏のためにある言葉である。
独奏はCMWのコンマス:アリス・アーノンクールで、個性的な美学に貫かれた卓抜した表現である。CMWの演奏史を語る時、二番目に釡!要な存在である。
なお上述の世を二分した【四季】論争であったが、90年代にイル・ジャルディーノ・アルモニコ、レウロパ・ガランテ、そしてクレーメル!が、アーノンクールの延長線上で圧倒的な演奏を提示し、目下のところアーノンクール優位(抵抗勢力はムター?)。また作品8の後半6曲には、バロックオーボエの名手シェフトラインが独奏した曲もあり、これもオススメである。前半6曲が気に入ったら、廉価盤になってなくても、買って損はない。
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