最初に言っておくと、これは未発表音源ではなく、過去にリリースされ、現在は廃盤になっている「Live in Eindhoven」と「Live in L.A」を2枚組で再発したものです。
ここ最近になってDeathのアルバムがリマスター・ボーナストラック付きで再発されるもんだから、これもリマスターされているのではと期待して購入したのだけど、聴いた限りではそのような感触はありません。相変わらず音は悪いです。私のような普段からインディーレーベルからリリースされるハードコアやグラインドコアのバンドのアルバムとかを好んで聴く人は、そのLiveならではの空気みたいなもので満足して聴いちゃうだろうけど、これからDeath聴いてみよっかな〜的な人にはお勧めしません。スタジオ盤を気に入って最後に購入を検討してみてください。ファンの為に言っておくと、「Eindhoven」の方が低音部が聴き取れる分、若干音質はマシだと思います。はい。
ただ、テンションと演奏は最高です。ともに名盤「Sound of Perseverance」に従う98年のツアーの音源ですが、ツアー序盤のダイナモフェスの音源である「Eindhoven」経てから「L.A」を聴いてみると、テンポがやたら速くなっているのが面白いです。解説ではDrがインフルエンザで体調が悪くて早く終わらせたかったなどと言ってますけど(インフルエンザとは思えないようなドラミングですが…)、やっぱりバンドとしての完成度が高まっていたこと以外の何物でないしょう。正直、こんなテクニカルな曲群を弾きながら、歌うチャックは天才以外の何物でもないです。「Symbolic」以降チャックのVoスタイルがデス声から甲高い声に変わって物議を醸しだしたけど、はっきりいってこっちの声の方がインパクトがあって、唯一無二の個性だと思うんだけどなあ。複雑化していったDeathの曲にはこちらの方が合ってる気がするんですが…。ともかく、このLive盤に収められているVoのぶち切れ感爆発のテンションは半端ないです。「L.A」の方はDVDが出ているんでそれもチェックしてみるのも一興でしょう。
結局このツアー終了後にチャックが病に倒れて次のアルバムが世に出ることはなかったのだけど、もしリリースされていたらどんなものができていたのだろうと今更ながらに思っちゃいますよね。不世出のバンドだったことは間違いないです。
まあ、結局は私のようなファン向けなんですけどね。