出版社/著者からの内容紹介
カンヌ映画祭史上最大の問題作『ブラウン・バニー』。ひとはなぜこの風景と出来事に震撼したのか?そのすべてをおさめた写真集がここに登場です。
俺はこれが哀しいことだなんて知らなかった。ほかにどんな生き方があるのか知らないんだ――ヴィンセント・ギャロ
ギャロの極限のミニマリズムとストイシズムが、これ以上ない世界観の中で展開されています。映画におけるすべてのシーンが1枚の漏れも1ミリのずれもなく、ラストに向かって疾走していきます。製作過程では、何度ギャロとやりとりしたか定かではありませんが、あのエゴイスト・ギャロが「満足」している、もうこれだけでこの写真集のクオリティを御判断いただけるのではないでしょうか。
あの衝撃の映画を目撃された方はもちろん必携、未見の方でもひとつの事件的写真集として、ぜひその手にとってみてください。 (月刊CUT編集長 宮嵜広司)
<映画「ブラウン・バニー」ストーリー>
ニューハンプシャーで開催されている250ccフォーミュラーIIレースの最終戦に3位でチェッカーフラッグを受けたバド・クレイは、5日後に次のレースが開催されるカリフォルニアへと黒いバンにマシンを積みアメリカ横断の旅に出る。
東海岸から内陸へ向かって走り続けた翌日、彼が幼なじみとして育ち、自然にデイジーと愛し合うようになった隣家である一軒の質素な家をバドは訪ねる。バドは居間で飼われている茶色い子ウサギを見て動揺する。デイジーの母親であるレモン夫人は、それはデイジーのものだというが、バドの遠い思い出の中のものと全く変わらぬその姿は、まるで永遠に歳をとらないかのようだった。娘が電話をくれないとこぼす母親に、彼女はロサンゼルスで自分と一緒に暮らしていると告げる。子供はいるのかと訊ねられ、バドは小さな声で「生まれるはずだった」と答える。
バドとデイジーの幸せな日々はすでに失われてしまった。かつて愛し合い、今も愛し続けるデイジーへの想いから哀しみがとめどなく溢れ出す。その哀しい記憶をかき消す為に、バドは新しい恋を見つけようとする。ヴァイオレット・リリー・ローズ、出会うのは皆花の名を持った女たち。その花の名前に心惹かれ、衝動的に彼女たちを旅に誘う。しかし彼女たちの気持ちが傾いたときには、すぐに心を閉ざし、立ち去ってしまう。
長い旅の果て、カリフォルニアに到着したバドは、かつてデイジーと二人で暮らしていた小さな家を訪れる。この家で、この庭で、二人は愛し合い、幸せな日々を送っていた。ひと気のない家の戸口で何度もデイジーを呼び出すが返事はなかった。バドはホテルで待つと彼女に手紙を残してそこを去る。やがてホテルの部屋で待つバドのもとへ、デイジーがやって来る。離れていた日々の隙間を埋めるように、二人は少しづつ愛の記憶を呼び戻していく。
内容(「BOOK」データベースより)
カンヌ映画祭史上最大の問題作「ブラウン・バニー」。ひとはなぜこの風景と出来事に震撼したのか?そのすべてをおさめた写真集がここに登場です。