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ヴィリ (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)
 
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ヴィリ (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ) [コミック]

山岸凉子
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (17件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

第11回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞作『舞姫 テレプシコーラ』に続く待望のバレエマンガ最新作!

愛とは許すことなのだと・・・・・
バレエ団を経営する東山礼奈は、本公演にも匹敵する意欲的な発表会の場として「ジゼル」全幕を企画。
IT企業の社長・高遠和也をパトロンに得た礼奈は、精神的にも経済的にも充実した状態で稽古を始めるが・・・・・。

※ヴィリとは、結婚直前に亡くなった女性が精霊になったもの。クラシックバレエの代表作『ジゼル』に登場し、一般にはウィリーと呼ばれる。

登録情報

  • コミック: 238ページ
  • 出版社: メディアファクトリー (2007/10/23)
  • ISBN-10: 4840119686
  • ISBN-13: 978-4840119689
  • 発売日: 2007/10/23
  • 商品の寸法: 18 x 13 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (17件のカスタマーレビュー)
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81 人中、79人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 『舞姫』第二部を控え、ダヴィンチに連載された『ヴィリ』。同じバレエ漫画、それに「短期集中連載」とあることから、二部への単なるつなぎと思った方もいるのではないでしょうか。告白すると、私もそうでした。けれど読んで考えを一転、この作品は、全一巻という短さにかかわらず、山岸にとっても読者にとっても非常に大きい作品であるように思います。全一巻だからこそのボリュームがあり、『舞姫』よりこちらの方が好きという人もいるでしょう。

 もはや若くないバレエダンサーの女性を主人公とした本作は、千花と六花という二人の少女を主人公とした『舞姫』とは対照的で、主人公・礼奈はまるで『舞姫』のお母さん、篠原先生を思わせます。独身で年頃の娘を抱え、パトロンなしでは発表会を開くのも困難な彼女は、若い少女にも負けないくらい精一杯に日々を生きており、また、派手ではないけれども情熱的な恋をします。そんな想いを抱え、様々な難事を解決しながら、これで物事のすべてがうまくいくと思ったさなかに突然の衝撃が彼女を襲う……。作劇の上で山岸が多く用いる展開ですが、やはり圧倒されます。現実においても変事はいつも突然に、衝撃的に訪れるのですから。

 ただ、この作品の魅力はそういった展開にあるのではなく、以後の、苦難や悲しみに溢れながらもやがては立ち向かって、己を精緻に見つめようとする人間の力にこそあるのだと思います。
 山岸はいつも率直に痛いものを描いてきた。それは読者を不快な気分にさせるためではなく、このような苦難が時として人生に起こりうることを示し、いま傷ついている、あるいはかつて傷ついたことのある人々の心を照らしだす優しさから発した行動に感じられます。
 残念なことに今の漫画の中では若い少年少女以外にスポットが当たることはあまりありませんが、この作品は通例、物語の主役となり得ない、けれど若者に負けないくらい美しく強い、一人の成熟した女性の姿を描いています。何らかの場で挫折したことのある人に勇気を与えてくれる、活力に満ちた漫画です。
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75 人中、71人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 大作「テレプシコーラ」第1部を完結させて間もないというのに、またもや新作がリリースです。でも、なんとなくこのハイペースの理由が感じられます。

 思えば「テレプシ」は山岸先生のキャリアの中ではかなり異色のものでした。バレエを題材にしていますが、ロマン的色彩の濃い「アラベスク」とはまったく違う、むしろ「メタモルフォシス伝」に近い、時代のリアルな空気を反映させたティーンエイジャーたちの物語でした。これに似た感じがするのは短編「鬼子母神」くらいかな?

 そう考えると、43歳のバレエダンサーを主人公にした本作は、ティーンを描き続けたことで溜まった“違う女性像を描きたい”という創作衝動が一気に溢れ出したものかもしれません。その証拠に、「テレプシ」では封印していた山岸作品のモチーフが次々に登場します。
 90年代、山岸先生は成熟した女性の視点から作品を描き続けてきました。とくに不倫の恋に象徴される人間の業や、年をとることへの躊躇、自分の弱さを受容するといった成長との格闘が、よくテーマになってたと思います(文春文庫『ブルー・ロージス』はその代表だと思います。大好きです)。
 本作の主人公は、迫り来る“老い”と格闘する、かつての天才ダンサーです。いわば、山岸漫画がひさびさにホームグラウンドに帰ってきた感じ。懐かしいモチーフが次々に奏でられます。恋に狂う女の性、連鎖する母と娘との葛藤、セックスの暴力性、そしてオカルト。そう、久しぶりにオカルト・スピリチュアルな山岸作品が読めるのです!

「テレプシコーラ」はタイトルどおり、踊りの神に帰依する少女たちの物語でした。本作「ヴィリ」もタイトルどおり、“女”である自分に苦悩する存在を描く作品です。山岸先生の作品構築にはぶれがありません。いやー、久々に山岸作品らしい心理劇を読んだな、と満足しました。それでいて新境地なんですよね。240ページという、コンパクトかつ十分なボリュームで展開される、サスペンスフルな心理ドラマを、ぜひご鑑賞ください。
このレビューは参考になりましたか?
12 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
ジゼルの、ヴィリ(ウィリー)達に重ね合わせて、“女というもの”を描いていますよね。
女の業とか、女が逃れられないもの、乗り越えなくてはならないもの…。
男を呪い殺そうとするヴィリの親玉ミルタと、愛する人を赦したジゼルは、
そのどちらとも、すべての女の中に棲んでいるのに違いない!
えぐるように描く山岸節、鋭すぎてコワイけど、そこがいつも快感です。

テレプシコーラともども、バレエの世界を丁寧に描いていて、読み応えは充分です。
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最近のカスタマーレビュー
おもしろくなかった
アラベスク以来のファンです。「日出ずる処の天子」や「テレプシコーラ」他短編など単行本になっている物はだいたい読んでいます。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: rollyeyes
平等で対等な人間関係でないと真のコミュニケーションは成立しない。
中山千夏さんの著書(友だちの作り方)にも書いてあったのですが、平等で対等な人間関係でないと真のコミュニケーションは成立しない、と言うのは真実だと思います。続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: kuro70928
ストーリーは相変わらず面白いが・・・
小学生の頃「日出処の天子」を読んで以来の山岸凉子ファンではありますが、近年の作品「舞姫」等は未読です。過去の作品の繊細で美麗な絵に馴染んでいた者にとっては、絵の粗... 続きを読む
投稿日: 12か月前 投稿者: ぽわろん
バレエマンガと思わなければ
テレプシコーラを期待してついつい「バレエ漫画」と思って買ってしまったので
その点ではちょっと肩すかしでした。... 続きを読む
投稿日: 13か月前 投稿者: コプ
「ゆるし」という主題の集大成
亡き母から受継いだバレエ団の看板プリマである礼奈。... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: gimigimioctopus
上質な大人のマンガ
普段マンガは読みません。
ですが「舞姫」とこの作品を読み、一気に作者である山岸さんの
大ファンになってしまいました・・・!!... 続きを読む
投稿日: 19か月前 投稿者: capote
悲劇の中にも心温まる物語だった。
バレエを舞台にしているが大人の恋愛物。じっくりと読むと味わいがある物語だった。... 続きを読む
投稿日: 2009/9/14 投稿者: ポチR
初めての山岸涼子作品
星がひとつ減ったのは作画が目になじむのに時間が要るので(いつもは「槇村さとる」作品を見ているので)ストーリーはほかの人が評価されているとおり、バレエの裏方の話題が... 続きを読む
投稿日: 2009/8/28 投稿者: えだちゃん
ただ、圧倒される
最初は、書き込みが少なくて白い画面に手抜き感を感じましたが、
途中から物語にぐいぐい引き込まれていきました。... 続きを読む
投稿日: 2008/9/14 投稿者: べにてん
女性が悩みながら生きるということ
多彩なテーマを描く山岸先生ですが、これはバレエ+サイコスリラー+女性もの。
人間ドラマですね。。。... 続きを読む
投稿日: 2008/4/25 投稿者: mimi☆
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