ギター愛好家なら知らぬ人はないヴィラ・ロボスの作品。「ブラジル風バッハ」とはいいながら、バッハの作品とは似たところは無く、親しみやすい旋律と機知に富んだ楽しい作品です。対位法的な旋律の絡みがポリフォニーの音楽を思わせるところがバッハ風たる所以なのでしょう。
2番、5番、6番、9番が収録されていますが、8台のチェロとソプラノ独唱が美しく印象的な5番と、アマゾンの密林の鳥の声を模したというフルートとバスーンのデュエットがなんとも不思議な6番が白眉。ヴィラ・ロボスの数多い作品のなかでも屈指の名曲といえます。クラシックになじみのない人でも素直に楽しめると思います。
指揮者のカポロンゴ、ソプラノのメスプレは有名な音楽家ではありませんが、LP時代から決定盤と言われてきただけあって、すばらしい演奏です。録音も、最近のデジタル録音のようなワイドレンジ感はありませんが、とても素直な音質です。