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ヴィヨンの妻 (新潮文庫)
 
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ヴィヨンの妻 (新潮文庫) (文庫)

太宰 治 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

新生への希望と、戦争を経験しても毫も変らぬ現実への絶望感との間を揺れ動きながら、命がけで新しい倫理を求めようとした晩年の文学的総決算ともいえる代表的短編集。家庭のエゴイズムを憎悪しつつ、新しい家庭への夢を文学へと完璧に昇華させた表題作、ほか『親友交歓』『トカトントン』『父』『母』『おさん』『家庭の幸福』絶筆『桜桃』、いずれも死の予感に彩られた作品である。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

太宰 治
1909‐1948。青森県金木村生れ。本名は津島修治。東大仏文科中退。在学中、非合法運動に関係するが、脱落。1935(昭和10)年、「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。この頃、パビナール中毒に悩む。’39年、井伏鱒二の世話で石原美知子と結婚、平静をえて「富嶽百景」など多くの佳作を書く。戦後、『斜陽』などで流行作家となるが、『人間失間』を残し山崎富栄と玉川上水で入水自殺(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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5つ星のうち 5.0 家庭人が最も似合わなかった太宰の等身大の苦悩, 2004/4/11
By silver・apples ""レトロ童子"" (東京都) - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   
~表題作「ヴィヨンの妻」の前半は、中央線「三鷹駅」の郵便局の斜め向かいに借りていた仕事部屋で綴られたと言います。ここは「人間失格」が書かれた仕事部屋「千草」や「斜陽」が書かれた肉屋の離れとは少し離れています。太宰は三鷹駅周辺に5箇所ほど仕事部屋を移り歩いていた様です。三鷹でも井の頭公園寄りの本宅から三鷹駅まで通い、仕事を終えると駅前の~~呑み屋で一杯やるのが太宰治の日課だった様です。駅前の喫茶店「山の音」は、太宰が愛用した呑み屋「喜久屋」の跡、「鴎」に出てくる太宰贔屓の「美登里屋鮨」も駅の近くに健在です。
~~
入水自殺の相手となる愛人・山崎富英の下宿跡が現在「葬儀屋」であるのは皮肉な因縁を感じます。はす向かい太宰が仕事部屋を借りていた料亭「千草」が在りましたが、最近取り壊されマンションが建ちました。
~~
本作では太宰の実生活の苦悩が私小説的に綴られています。私が読んだのは随分昔の事ですが特に印象に残っているのが「トカトントン」戦後の庶民の空虚な心情が見事に語られ、こうした強迫神経症のモチーフを文学作品にもちこんだのは、私の知る限りにおいて太宰のこの作品が初めてではないでしょうか。
~~
一旦は幸せな家庭を築いたものの、愛人との入水自殺に走ってしまった太宰の、「家庭は諸悪の根源」と逆説的に言う哀れな苦悩が痛々しく胸に迫ってきます。太宰の人間愛と行動は裏腹で、天才として生まれた者の宿命、繊細過敏ゆえの苦悩と慚愧の念が行間に呻いております。私はまだ独身ですが父親・母親として家族をもっている方とではおのずと読み取る物が違~~ってくるでしょう。
「人間失格」や「斜陽」といった長編が代表作とされますが、私は太宰文学の神髄と醍醐味は短編にあると感じております。若い頃に一度は読んで太宰文学のハシカに罹っておくのもよいかもしれません。負の部分に憧れては危険ですが、麻疹と一緒で大人になってから罹ると症状が重いと言いますから。~
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 何をやってもトカトントン..., 2001/4/9
この「ヴィヨンの妻」は、8つの短編からなっています。なかでも、「トカトントン」の話は、常に溜息まじりの無学無能の男が、平凡な生活をおくっていく中で、何をやろうとしても聞こえてくるあの音、誰でも一度は経験したであろうトカトントン...現代人の思想の空虚さを、最後に別の男が皮肉たっぷりに、“不尽”にまとめているところが面白いです。もしも“人生がつまらない。”と歎きぼやいているなら、この「トカトントン」をちょっと読んでみては? まさに“霹靂”?!?!ものです。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 トカトントン, 2008/6/15
今からこれを読む人がうらやましい。最後の主人公の一言が、この小説の要です。
前半はその一言のための準備です。絶対にそこを先に読んではいけません。

死ぬ直前に、この一言が言えたら良いのになあとか、遺言状の最後に書き足せたら
面白いだろうなあとか、人類が滅亡する前に神様が出てきて言うと面白いのになあ
とか、某国の独裁者が引退する時に人民に向かって言うと(以下同文)、某大国の
指導者が戦争に勝って負けた方に(以下同文)、この小説で色々妄想できます。
普段使うと人間失格になるので使いません。

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これまた、恐ろしい作品である。

特に、「トカトントン」という短編はなんともいえない。... 続きを読む
投稿日: 2007/7/9 投稿者: 浦坂

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最後の言葉「私たち~」とは誰を指しているのか?一つ一つの言葉の中に太宰の気持ちを自分なりに考えていくとより深みをかんじられる作品です。
投稿日: 2004/10/26 投稿者: hooper-s_r

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