前巻で伏線かな?と思わせた要素は結局使われず、陰謀渦巻く(?)藍田さんとの見積り合戦だけで押し切った黄味島クンの『単身赴任編』が早くも完結を迎える第2巻である。これは勝手な想像だが、途中で路線変更して黄味島クンの東京戻りを早めたのではなかろうか。というのも、舞台が七色町営業所のままではどうしても赤石さんの登場が限られてしまい、脇役に回ってしまうからである。そのため、この陰謀劇に関わった人ばかりが登場して他のメンバーが蚊帳の外に置かれてしまった部分は否めないものの、ちょっと驚きの展開で緋村さんが登場したこともあって面白い話にはなっていた(灰田所長の瞬間的なカッコ良さもあったしネ)。また、この話自体がなかなか良く出来ていて良かったのだが、展開に没頭するあまり肝心のエッチシーンをスルー気味に読み流してしまう本末転倒が起こってしまったのは自嘲である。空前の成績(壁のグラフが笑える)を残して東京に戻って来た黄味島クンの『東京編』にも新しい人物との関わりで一波乱ありそうな予感だが、今度は赤石さんの監視(?)もあるので、むしろ前シリーズに近い形になっていくのかもしれない。というか、なんだかんだで今回結果的に藍田さんとの逢瀬を繰り返した黄味島クンだが、それでも平気な顔をして赤石さんと戯れているのは図々しいのかふてぶてしいのか天然なのか少し理解に苦しむ。心は奪われていないから男の甲斐性なのか。黄味島クンからのモーションは全く無く、全て相手からの誘惑と懇願だったのでノーカウントなのか(営業所の2人と戯れたのはノーカウント……かな?)。夫婦別姓を実践しているくらいの2人だからこの辺は先進的というか寛容的なのか(でも前巻の最後で赤石さんは浮気を許さない発言をしている)。う〜ん、どうなんだろ、なんてことを考えてしまった。女性の立場として作者の意見を聞いてみたいところである。