視聴した範囲ですが、夏のwaldbuhneの野外コンサートのなかでは、一番の盛り上がり。
最初の1曲“An American in Paris”こそ緊張の面持ちなのですが、2曲目からは共演となるMarcus Roberts Trioとベルリンフィルとを巧みに橋渡し。全身に情緒が溢れ出ていて、いかにも小澤らしい音楽をつくりあげています。
観客たちも2曲目“Rhapsody in Blue”の完成度に堪らず、もう立ち上がってしまい拍手喝采。こんなRhapsody in Blueは聴いたことがない!といった観客たちの面持ちが窺えます。
後半となる3曲目は“Concert in F”。これもまたRobertsの編曲。第1楽章からそのRobertsのソロパートが光ります。ほんとうに彼は見えていないのだろうか?と思うくらいの運指の軽やかさ。日没とともに吹く風にのせて、第2楽章へ。そして再び脈動する旋律に心打たれる第3楽章。もう総立ちなのです。
惜しみない拍手がおくられるなか、残りの4曲はRoberts Trioとベルリンフィルと交互に2曲ずつのアンコール。“I Got Rhythm”で小澤が見せる茶目っ気にも注目。
最後はお馴染みの“ベルリンの風”なのですが、その最初の旋律が聴こえた瞬間に会場から漏れる(もう終わりなの??という)溜息の大きさにも、この一夜の素晴らしさが顕われていると思います。シンフォニックジャズを堪能できる1枚。
ちなみに同じタイトルのEuro Artsの輸入版は2000円台であります(2009年)。