これは本当に設定資料だろうか?
とさえ疑ってしまう内容だった。
前作の設定資料集(ソフトバンク版)の出来が良かっただけに、
値段も版も無駄に大きくなった本書の仕上がりは残念。
前設定資料集から見劣りする点がいくつかある。
描き下ろされたイラストに対してサイズ・アプリ・ラフの記載が
無くなり、VP1のイラストがやけに多く重複している。
(前設定資料集は廃版していないというのに、出版社の都合で)
さらにVP2のイラストに対するラフ画やイラストが少ない。
そして絵師自身の絵に対するコメントなどは一切載っていない。
3DCGもやけに多く掲載されているが静止画で改めて見ると、
まさに「不気味の谷現象」。イラストの持つ温かみが損なわれ、
同じ媒体に載せるとその差が歴然とする。
また、「主要キャラクター設定資料」には1と2のイラストが
混同している為に酷く読み難い。1のエインフェリアたちは
主要キャラ扱いとされているが山下氏描いた2のエインフェリアの
設定などは一切無し。在るのは相関図と変な独自企画程度で
もっとマシな企画が無かっただろうか。せめてインタビューとか。
吉成兄弟の描き下ろしイラストは素晴らしかった。
鋼氏の見開きで描かれた「運命の三女神」や学園パロディ、
芭琉原学園を描いた「守って!シルメリア」と「二人の刻」に和まされ、
一転し、曜氏の戦闘イメージイラスト2点も息を呑むほどで、
その絵の空気に圧倒された。
しかし2で参加した山下氏のイラストはどうにも浮き気味。(※個人差あり)
描き下ろしは前二者に比べて多くうれしいのだが(くびれ最高!)、
作中(ゲーム内)の扱いも相成って、どこか寂しさを感じてしまう。
最終頁の「ディランに秘められた謎」という記事に、本書の迷走っぷりが窺える。
気になるのなら、せめてそのぐらいは直接制作者に聞くぐらいしてほしい。
これなら純粋にVPのみのイラスト集でも出して欲しいものです。